桔梗を探して 3 (ページ4)

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100.取り合い勃発ページ4

＜チャニョル＞

スホさんは、立ち上がって鏡を見ていた。

鏡には、スホさんが…いや、キムジュンミョンさんが映っている。

「はぁ…」

ベッキョンはため息を吐き、動いた。

「ちょっとスホヒョン危ないよ」

そう言って、椅子を持って振りかざす。

「じゃあねー、お父さん！」

　パリーン！

ベッキョンは、椅子を鏡に叩きつけた。

「カメラ…見てたかな」

セフンが呟く。

「いいや、まだ俺がコーヒーに入れた睡眠剤のせいで、眠っているはずだよ」

スホさんがそう言って、ベッキョンが持っていた椅子を取り返して座った。

「…さて。俺の昔話にも飽きただろ。これからの話をしよう。みんなでここを、出るんだろ？」

そう言って笑うスホさんは、清々しくも感じられた。

「ここを出て、Aとチャニョルは付き合うんだろ？」

「…え、ちょ、スホさん！？聞いてたんですか！？」

ニヤリと俺を見て笑うスホさん。

ジョンイン、セフン、ベッキョンは驚いた顔でこちらを見る。

「…どういうこと」

セフンが凄い目で俺を睨む。

「え、あ、いや…その…」

「A、チャニョルさんとそこまで話進んでたの！？」

ジョンインは…少し、嬉しそうだ。

「A…が…チャニョル…と…」

ベッキョンは珍しく狼狽えている。

「えっと…あー…」

「チャニョリヒョン、ちゃんと説明してください」

セフンが俺の目の前に来る…圧がすごい！！

「あの…そういう約束、は…しました…」

「ふぅん…？」

セフンが目を細めて俺をジロジロと見る。

…どっちが年上なのか分からない。

「Aはチャニョリヒョンと付き合いたいの？」

セフンが言うと、バッ、とAに視線が集まる。

「…恋愛…したみたくて…」

Aは顔を赤くして、もじもじしながら俯いている。

…か、かわいい…。

「えー！？A、俺でもいいじゃん！！！ベッキョンくんと付き合お？ね？」

ベッキョンがベッドに座るAの前に急いで跪く。

「え、べ、ベッキョナ…？」

「ダメだ。俺にしろ。俺と付き合え！」

「セフナは恋愛なんて知らないでしょ？ねーベッキョンくんならね、外の世界も長いし、恋愛はよーく知ってるから！」

「A、さっきコイツ、恋愛なんて愚かな人間のすること、って言ってたぞー俺の方がマシだぞー」

「スホヒョンまで参戦すんの！？」

え、セフンとベッキョンとスホさんが、Aを取り合ってる…！？

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