125.修学旅行の夜 ページ29
＜チャニョル＞
あー！カレー美味しかった！
部屋のベッドに寝っ転がる。
…9時か。
「ふわぁ…」
今日は朝から大忙しだったし…早めに寝よう…
と、思ったけど。
「隣、で…今…Aと、セフンは…」
ぶるぶるぶる、と頭を振る。
考えちゃダメだ！
仕方がないことなんだ！
でも…
隣で、って…なんか、意識しちゃうよな…
「と、いうことで！今夜、ここで寝るね！」
「ふざけんな！俺の睡眠の邪魔すんなー！！」
ベッキョンの部屋に来て真っ先にベッドに潜る。
ベッキョンは布団の上からバシバシ俺を叩いてくる。
「ベッキョンいっつも人の部屋勝手に入ってベッドに寝っ転がったりするだろー！」
「人にされて嫌なことは人にすんな！」
「そっくりそのまま返してやるよ！」
なんて言い合いながらも…お互い笑ってる。
ベッキョンとは…なんか、仲良くできそう。
「なんで俺の部屋なんだよ！」
「だって…セフンの部屋から1番遠いもん」
「はぁ…」
ベッキョンはため息をついて椅子に座る。
「もういっそのこと聞いてやれば！それをおかずに自分で慰めりゃいいじゃーん」
「…じゃあベッキョン、お前やってみろよ」
「…地獄だな」
へへっ、とベッキョンは笑うけど…少し、寂しそうな顔。
「…ベッキョンってさ、好きなの、Aのこと」
俺は布団から顔だけ出し、ベッキョンを見る。
「…それ聞いてどうすんの」
ベッキョンは目を細める。
「なんかさ、修学旅行の夜みたいで楽しくない？」
「…はぁ」
ベッキョンは呆れたようにため息をつき、ベッドに近寄る…
ボフッ
何かが、頭に当たった。
「なっ…」
「修学旅行といえば、枕投げだろー！？」
ベッキョンはニヒッと笑う。
「こんの…お返しだー！！」
もう１つあった枕を投げる。
「いって！」
「痛くないだろ！枕だし！」
「心が痛いよー…この！」
「いって！あ、いや、やっぱ痛くない！」
ゲラゲラ笑いながら枕投げをする26歳男性と26歳男性。
トントン
ノック音で、2人はピタッと止まる。
やべ、うるさすぎたかな。
ガチャ、とドアが開いた。
「…何やってんだよ、うるさい」
声の主は、ギョンスだった。
「ぎ、ギョンス…ごめん…」
「あれ、隣の隣まで響いてた？」
「いや、廊下でここの前通っただけ…何やってんの」
ギョンスは俺たちを睨む…やっぱ、怖っ！
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年7月29日 21時
