桔梗を探して (ページ48)

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47.勝手にしやがれページ48

＜チャニョル＞

誰かの話し声で、目が覚める。

目の前には、穏やかにすやすやと眠るAの寝顔。

あ、かわいい…

「おはよーチャニョル」

声のした方をパッと向くと、ニヤニヤした顔のベッキョンと、不機嫌そうな顔をしたセフンが立っていた。

「え…なんで2人ともここに…」

「あんたに話があって来てみれば…どういう状況？」

セフン、不機嫌そうだ…あ、そりゃそうか…Aの…

ん、セフンはAの…なんなんだろう。

Aは周りに合わせてたって言ってたし…望んで昨夜のようなことをしていたわけじゃ、ない…？

「ねぇ、聞いてるんだけど」

「あっ、ご、ごめん、これは…その…話すと長くなるっていうか…」

セフンはため息をついて、椅子にドカッと座る。

俺はAをそっと自分から離して、布団をかける。

ベッキョンはそれを見て、ベッドのへりにゆっくり座った。

あ、フードしてない。めずらしいな。すごい優しい顔で…Aの寝顔を見てる。

「ミンソギヒョンは、Aの子どもが欲しいんだ」

「え？」

セフンは、急にそんなことを言い出した。

「ミンソギヒョンは家族が欲しいんだと思う。この家…他の金持ちの別荘だったらしいんだけど、リフォームしてこの家で暮らし始めた…捨て子だった俺と一緒に」

セフンは捨て子、だったのか…。

ん、待てよ。おかしくないか？

「ミンソクさんって…今年でいくつ…？」

「…さぁね。相当若く見えるけど、実際は結構年取ってるよ。俺らの父親くらいの年齢じゃない？」

そ、そうなの！？！？

スホさんと同じくらいだと思ってたのに…なんならもっと若くも見える…！！！

「でも、俺だけじゃ足りなかったらしい…というか、たぶん俺が兄弟が欲しいとか言ったんだと思う。次に連れて来たのがレイヒョン。その次にスホヒョン、そしてAとジョンイン…って感じで、どんどん増えていったんだ」

…なんで急に、セフンはそんな話をし始めたんだろう。

「でも、まだ足りないらしい。今度は…何を思ったか、Aの子どもが欲しいんだと」

そんな、自分勝手な…。

「自分勝手だと、そう思ったろ」

ベッキョンに言われ、頷く。

「だから、俺たちも勝手にする。この家に囚われたAを救って、ここから出る。それが、俺の目標だ」

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