29.愛される性格 ページ30
＜チャニョル＞
「A〜スホヒョンがいじめてくる〜」
「いじめてないだろ、被害妄想だ！」
「ベッキョニヒョン、Aに触らないで」
「あはは！ジョンイナ嫉妬してる！」
「いつものことだろ。セフナ、肉できてるぞ」
「ありがとー。Aは食べてるー？」
「うん！あ、ミンソギオッパ、あんまりチャニョルにお酒飲ませないでよ！」
「んー？こんくらい飲めなくてどうする！」
バーベキューが始まると、和気藹々なムードが帰ってきた。
ベッキョンは隣に居るスホさんと言い合ってAに抱きつきに行ってジョンインに怒られ、その嫉妬してるジョンインをジョンデがからかい、ギョンスがそれを受け流してテキパキ手を動かし、セフンは座ってただ取り分けられる肉を食い、Aはみんなに山盛り取り分けられ、ミンソクさんは酒豪らしくみんなに飲ませてる。
…楽しいな。みんな仲良さそうだし。
「チャニョル、まだ飲めるだろ？」
「ミンソクさん…勘弁してくださいよ…」
「あ！あるはらって言うんでしょ、これ！」
「う、うん。アルコールハラスメントです！」
「あぁ、ダメなのか、外の世界では」
外の世界、か…。
ここは異世界だ。
普通なら出会わないような個性豊かな住人たちのそれぞれの道が交わった場所、って感じ。
外界とは一線を画してて…ここの人は、外界について知らないことが多いけど。
なんか、いいな。
「チャニョル、私こんなに食べれないよ…食べて？」
Aは山盛りになったお皿を渡してくる。
彼女は本当にみんなに愛されているらしい。
「A、ちゃんと食べてるか？」
とギョンスがAの皿を見ては心配し、
「A、どれが欲しいの？」
とジョンデがAを立たせないよう甘やかし、
「A、野菜も食べなね」
とスホさんが自分の皿からわざわざ取り分け、
「A、ソース、口に付いてる」
とジョンインが慣れた手つきで拭いてあげ、
「A、食べれないなら俺にちょうだい」
とセフンが食べれなそうな分を食べてあげ、
「A、酒飲み過ぎてないか？」
とミンソクさんが自分が酒豪なのに気を使い、
「A、愛してるよー」
とベッキョンが酔っ払って永遠言ってる。
みんなしてAを姫扱い。
まぁ男の中に1人こんなかわいい女の子がいるんだし…
でもそれだけじゃない。
愛される性格、か。
分かる気がする。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年7月24日 21時
