桔梗を探して (ページ17)

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16.ますます怖いページ17

＜チャニョル＞

「…これ、どこに？」

「えっと…この、桔梗のランプの中に隠してあったんだ…」

恐る恐る言ってみる。

セフンは2枚の紙を見て、目を細めた。

「…これ見たこと、他の人には言わないで」

セフンはそう言いながら、紙を自分のポケットにしまった。

「えっ…どういうこと…？」

「他の人には言わないでってこと」

セフンはそう言いながらベッドに腰掛ける。

…ますます怖くなってきたぞ。なんなんだ、この家…。

「…わかったよ…言わなきゃいいんだな」

怖いから、とりあえず従っておこう。

「で、俺がここの部屋に来た理由だけどさ」

あ、確かに。鍵まで閉めるほどの用？

…俺、突然殺されたりしないよね。

一応、すぐに逃げられるように扉付近に立つ。

「…そんなに警戒しないでいいよ。聞きたいのは１つだけ」

「な、なに…？」

「橋のことだけどさ…あんたが壊したの？」

「…は？」

まさに、は？、である。

壊れたんだったら、大きな音するはずだし、さすがにバカな俺でも気づく。

「俺っ…そんな重くないし！確かに身長は普通よりはデカいけど…そんな、橋壊すほど重くないし！」

俺はムキになってそう言ってやった。

すると、セフンはまた目を細めた。

「…よく分かったよ」

そう言って立ち上がる。

「…え、何が」

「あんたが、この人が望むような救世主じゃないこと」

さっきの紙をヒラヒラさせて言うセフン。

…生意気な男だ…。

「俺、隣の部屋だから。なんかあったら言って」

隣の部屋…スホさんじゃなかったっけ。

あ、スホさんとは逆の隣か。

二階から上がってきて、廊下の1番奥の部屋がセフンなのか。

セフンは俺に顔を近づけた。

「安心して。俺は安全な人間だよ」

ニコッと微笑んで部屋を出て行くセフン。

…やばい。一刻も早くこの家から出たい…。

そう思って、衝動的にセフンが出て行って閉まったドアを開けると。

「きゃっ！」

「うおっ！」

誰かに勢いよくぶつかって、思わず受け止める…

「A、ちゃん…と、ジョンイン」

ジョンインが仁王立ちしていて、Aは…俺が抱き締める形になっていた。

「…Aから離れてください」

ジョンインが、Aを受け止めている俺の腕を引き剥がした。

「あ、ご、ごめん…どうしたの、2人とも…」

「チャニョルとお話したくて！」

「…Aが、こう言って聞かなかったんですよ」

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