48.シャワールーム ページ49
＜カイ＞
チャニョルは呆気に取られたようにベッキョニヒョンが出て行った扉を見つめている。
「あーあ、ベッキョニヒョンありゃ絶対やってるなー…」
セフンが呟く。…うん。ぜったいやってる。
「…行ってくる」
「え、ちょ…」
俺はチャニョルを無視して立ち上がり、VIPルームに向かった。
ピーピー…
ガチャ
中に入って、すぐに扉を閉める。
…あぁ。
「A」
だらしなくソファに横たわるA。
その服は破られていて。
部屋は独特な匂いが充満している。
「ん…カイ…」
「意識あるんだ」
俺の方に手を伸ばすA…やめろよ、さっきまで他の男に抱かれてた手で、俺に触らないで。
「ん…身体いたい…」
チラッと横を見ると、例の袋を開けた跡があるし。
はぁ…ここですんなって、スホヒョンにもっと厳しく言ってもらお。
「服、リュックの中？」
「うん…下着も、ある…」
「はいはい」
俺はAが持ってきた大きなリュックの中から着替えを探す。
あった…赤いドレス、花柄のワンピース、レザージャケットにダメージジーンズ…
色んなテイストの服が入ってる。
こんなに入れるから荷物が多くなるんだよ。
俺の好み…白いワンピースを取り出して…あと下着…下着は黒がいいな。
キュートとセクシーのギャップが…あぁ、透けるか。
「はやく…」
「はいはい」
白いワンピースと白い下着を取り出す。
「シャワー、浴びないの？」
「いま、お客さんいる…？」
「あー…」
チャニョルだけ、いるな…。
「男が1人」
「じゃあやめとく…」
シャワールーム行く時、チラッとカウンターから見えるもんな。
「タオル持ってくる」
「うん、ありがと…」
弱ってる時のAは素直で可愛い。
俺は一旦部屋を出て…立ち入り禁止、と書かれた扉の向こうにあるシャワールームに向かう。
「ふんふんふーん♪」
中ではノリノリで鼻歌を歌うベッキョニヒョン。
ご機嫌だな。久しぶりにAを抱けたからか。
…でも短かったな。てっきり明日の朝までずっとやってんのかと思ったけど。
「なぁに、カイ〜A連れてきてくれたの〜？」
シャワールームの中から声がする。
「今日は一回しかしないの？」
「んー？明日一緒にホテルに行って一日中する約束したから体力温存〜♪」
…それにしてはA、ボロボロだったけど。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年8月13日 1時
