166.家族 ページ18
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ジョンインは、しばらく私の腕の中で泣いていた。
また…私は、ジョンインが強い人だと思った。
やっぱり、それだけ大きな多くのものを背負っていたのだ。
私がさすっている、がっしりとした大きな背中でギリギリ耐えてきたのだ。
「っ…俺が、言いたいのはっ…」
ジョンインは、気持ちの整理がついたのか、顔を上げた。
「血が繋がってなくても…俺もセフナは親子でっ…俺と、セフンと、Aは家族だって…そう、改めて、言いたかった…」
「…うん。大丈夫。分かってるよ」
血の繋がりなんかよりももっと強いもので、セフンとジョンインは繋がっていて。
そんなのは、何度も何度も伝わってきた。
「はぁ…」
ジョンインは、袖で涙を拭った。
「…ごめん、急に言ったから…びっくりしただろ」
「あはは…まぁね…」
びっくりしてるよ。逆に、冷静でいられるくらい。
セフンが私とベッキョンの子ども…
それにも、びっくりしたけど。
1番は…ジョンインが、私が思っていたよりも幾分も大変な思いをしていたことを話してくれて…。
「苦しみを分けてくれて、ありがとう」
抱えすぎてジョンインが壊れないか心配だったから…私を信頼して、分けてくれたことが、嬉しいという気持ちがあった。
ジョンインはびっくりしたように目を開く。
「…Aって、変だよな」
照れ隠しなのか、そう言って目を逸らすジョンイン。
「どこまでもお人好しで…心配になるよ」
「私のことは心配しなくて大丈夫！それより自分の心配をしてあげて。例えば…そろそろ寝ないと明日ヤバそう、とか」
「…あ」
私に言われてパッと時計を見るジョンイン。
それは、もうとっくに日付を跨いでいた。
「そうだな…明日は仕事だし…そろそろ寝ないと」
そう言って立ち上がるジョンインに続いて、私も立ち上がる。
「うん、私も仕事！さ、早く寝よっか。家族3人川の字で！」
「…待って」
私がそう言って歩き出そうとすると、ジョンインは私の腕を掴んだ。
「セフンがいたら…アイツ、嫉妬するから…」
そう言って、軽く、私にキスをした。そして、
「愛してるよ、A」
真っ直ぐな優しい目で見つめてくるジョンインに…また、きゅんとした。
「…うん、私も」
お返しのキスをすると、ジョンインは顔を赤くして。
「…早く、寝るぞ」
目を逸らしながら私の腕を引いて寝室に入った。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年12月3日 2時
