150.セフンの嫉妬 ページ2
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「だ、だれでとぅか…？」
セフンは人見知りらしく、きゅ、と私の服を握った。
「おんまの会社の上司…って言っても分かんないか…チャニョルでいう、イーシン先生みたいな人だよ」
「な、なるほど…」
私が説明すると、セフンは少しだけ警戒を解いたようだ。
「大きくなったねぇ、セフンくん。あんなに小さかったのに…」
「ミンソクさん…ふふっ、ちょっとおじさんっぽいですよ」
「そ、そうかなぁ…」
えへへ、と笑うミンソクさん…やっぱり天使…
と。
「…ねぇ、おんま」
またセフンが、きゅ、と私の服を握った。
「ん、どうしたの、セフナ」
「…いやだ」
「え？」
「…い、いやだ…その人と、しゃべらないで…」
弱々しい声だけど…はっきり、聞こえた。
「どうして…？」
「…いや、だから…」
嫌…そう言われても…どうしてだろう。
「あぁ…セフンくん、もしかして僕に嫉妬してるのかな。大切なおんまと知らない男の人が話してて」
「えぇ…そうなの、セフナ？」
「しっと…しっと…それ、ちゃにょるせんせーが言ってた…」
『うん…あとね、しっと、した…』
『嫉妬？』
『うん…ちゃにょるせんせーにね、おしえてもらったんだ。それはしっとっていうんだよって』
『…私に？』
『ううん、あっぱに…』
『え？』
『おんまのことが好きすぎるんだって、ちゃにょるせんせー言ってたの』
『そう…』
前にも、そう言ってたっけ。
私のことが、好きすぎる…そりゃ、ずっと憧れてたおんまが出来たんだもんな。嬉しさから、だろうな。
…と、思っていたけど。
「そっかぁ…嬉しいな、セフナが私のこと大好きで」
「いい息子さんを持ったね、Aちゃん！」
「えへへ…はい！」
私が、ミンソクさんに笑顔で返事をすると。
「…だから…しゃべらないでってば…」
ぎゅっと、セフンが私の服を握る手に力が篭る。
「あぁ、ごめん、セフナ…」
「あらら…こりゃ相当だね。じゃ、これ以上セフンくんを嫉妬させないように、早く帰ろうか、Aちゃん」
「は、はい」
私は頷いて、ミンソクさんの車に向かおうとするが。
「この人のくるま、のるの…？」
「うん…もう暗いから、おんまとセフナだけじゃ危ないでしょ？」
「…いや…」
「え…でも…」
「おんまは僕がまもるからいいの！この人のくるま、のるの、い…いやだ！！！」
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年12月3日 2時
