アムネシアを枯らすな 3 (ページ43)

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142.寝たふりページ43

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セフンを送って、家に帰り、寝室を覗くと。

まだ、ジョンインは寝ていた。

さすがだな…寝るの大好きだな。

そう思って、同じ布団に入り、隣に横になり、ジョンインの顔を覗こうと思うと。

ぎゅっと、抱き締められる。

「ジョンイナ…？」

起こしたかな、と思って顔を覗くが、目は閉じていて、スースーと規則正しい息が聞こえる。

やっぱり寝てるな。

そう、思ったけど。

もぞもぞと、手が動いて。

その手が、胸に行き、やわやわと揉み始める…

「…ねぇ、起きてるでしょ」

そう言うが、まったく反応は無い。

…寝ぼけてる、だけ？

「ジョンイナ…？」

顔を覗く…ピクリとも表情は変わらない、けど…

胸にあった手は、だんだん下に降りていき、するりと服の裾の中に入って直接胸を触り始める…

「こらっ！起きてるんでしょ！！」

ペシッと手を叩くと、途端に目が開く。

「…あぁ、おはよ、A」

「とぼけても無駄なんですけど」

「ちっ、ばれてたかぁ…」

そう言いながら、服の中から手を出し、ぎゅっと抱き締めてくる。

「…起きた時、隣にAもセフンもいなくて、寂しかった」

そう、拗ねるように言って胸に顔を埋めるジョンイン。

なんだか可愛い。

「ごめん…セフナを送りに行ってたの」

「俺も送るのはするって言ったのに」

「休んでて欲しかったの。起こしたくなくて…」

「…寂しかった」

「ごめんね」

弱々しい声で言うジョンインを、よしよし、と撫でる。

弱ってる人って…可愛いんだよな、

と、思ったけど。

「ごめんって思ってるんなら、行動で示してもらわないと」

「ん？」

がばっと布団が取られたかと思えば、目の前にジョンインの顔、そしてその向こうには天井…

「ちょっ…」

「しばらくお預けくらってたんだから、いいよね」

「お預けって…ん！」

ニヤッ、と笑ったかと思えば、たくさんのキスが降ってくる。

「会社行くの、何時？」

「ん…確か…夕方の5時…」

「おぉ、めっちゃ時間あんじゃん。今…9時かぁ…」

「…ジョンイナ、あの、まさか、」

ジョンインのキスが、だんだんと下がっていく。

「んー、1時間で準備できるよね？」

「…ジョンインさん、あの、」

「じゃあ4時まで…7時間かぁ…」

「聞いてます？」

「ん？

…たっぷり愛してあげるからね」

ジョンインは、にこーっ、と嬉しそうに笑った。

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