アムネシアを枯らすな 3 (ページ42)

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141.ヒステリックママページ42

＜チャニョル＞

「は、はい、な、なんでしょう…」

「ジョンイナがお休み、ということは…今朝は、この間お話しした…あの女性が、セフンくんを連れてきた、ということでしょうか」

「ま、まぁ…」

怖いんだよな、テミンママ…威圧感が、あって…。

そりゃ、シングルマザーで一人息子のテミンを育てあげたんだから…強くなきゃ、いけなかったんだろう。

「チャニョル先生…彼、私になんの説明もないんです…」

眉を下げて、目を伏せる…美人にこんなことされたら、普通の男はキュンときちゃうんだろうな。

そうやって、生きてきたんだろうな…言葉、悪いけど。

ごめんなさい、苦手な部類なんです、こういう方…。

「私…本気だったんですよ…？彼も、本気だったと思うんです…！！」

「あ、あの…俺には、あんまり、人様のプライベートな事情に踏み込むようなことは、」

「1人の人間として、相談してるんです！うちのテミンもあんなに懐いてて…なのに、突然違う女に…酷いと思いませんか！？」

「お、落ち着いてください…」

俺に、ジョンインとこのテミンママの関係はよく分からないけど。

家族ぐるみで付き合いがあった、っていうのは、なんとなく察してる。

そして、2人がいい感じだったってことも…。

元々、片親同士だったから、惹かれ合うものがあったんだろうし。

でも…状況が、変わった。

Aちゃんが、ジョンインの元に帰ってきた。

『ジョンインくんの方も、ちゃんとケジメ、付けるんだよ』

そう言ったはずなのに…

まぁ、色々大変だもんな…整理することが、多すぎて。

「なんなんですか、あの女！ジョンイナのことを騙してるんじゃないの！？」

「お、落ち着いてくださいって…」

少しヒステリックな面があるテミンママ…ちょっと、危険だ。

「あらら～、チャニョル先生。そろそろお仕事の時間ですよ～？」

「イーシン先生…！」

来た、救世主、イーシン先生！

普段はほわほわしてるけど、本当に頼りになる…。

「あぁ、テミンママ。おはようございます～」

にこっとテミンママに微笑むイーシン先生。

「イーシン先生…先生も聞いてくださいよ！」

「どうしたんですか、テミンママ…そんな表情…せっかくのお美しい顔にふさわしくないですよ～」

「い、イーシン先生…」

途端に頬を赤らめ、落ち着いた雰囲気になるテミンママ…

あぁ、最初からイーシン先生に任せれば良かったんだ…。

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