アムネシアを枯らすな 3 (ページ18)

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117.土曜日の朝ページ18

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「…A、おはよ」

目が覚めると、目の前にはジョンインの穏やかな顔があった。

いつもジョンインは寝てて、私の方が起こすのに。

「おんま、おきたんでとぅか！？」

セフンの声と、トタトタと走ってくる音が聞こえて。

目を向けると、セフンがちゃんと着替えた状態で、布団に寝る私を見下ろしていた。

「セフナ…おはよう、元気そうね」

「うん！すっごく元気でとぅよ～！！」

体を目一杯動かして元気アピールをしてくるセフン…よかった。安心。

「おんまは、げんき、でとぅか…？」

途端に心配そうな顔で私を見るセフン。

「あー、昨夜は激しくやっちゃったもんなー」

「はげしく…？なにを…？」

ジョンインの言葉にポカンとするセフン…って、子どもの前でなんてことを…！？

「こ、こら、ジョンイン！！」

「あはは！セフン、おんま元気そうだぞ、よかったな」

「よ、よかった、でとぅ！！」

なにがなんだか分かっていないようだが、とりあえず嬉しそうにしてるセフン。

…まったく、ジョンインったら…。

「よし、セフン。そろそろチャニョル先生来ると思うから、おもちゃの準備してきな」

「うん！楽しみでとぅ～！」

トタトタと元気に寝室を出て行くセフン…

「もう、そんな時間…？」

「うん。もう昼だよ。Aも、チャニョリヒョン来る前に着替えて。入れ替わりで行くから」

「わ、わかった」

私は急ぎ気味に布団を出て、クローゼットから服を選ぶ…

肘をついて布団に横になりながらこっちを見るジョンインの視線を感じながら。

…このワンピースにしようかな。

「…懐かし、それ」

「こ、これ…？」

「うん」

ジョンインは立ち上がって、こちらに歩いてきた。

「大学時代、よく着てただろ」

そう言いながら、私のパジャマのボタンに手をかけるジョンイン…

「ちょ、自分で着る…」

「いいからいいから」

器用にボタンを取り、あっという間に上を脱がされる。

「ち、ちょ、あんまり見ないでよ…」

下着だけになった上を隠すように、両手を胸の前で交差させる。

「…綺麗だな」

「へっ？」

今日のジョンイン…なんか、様子、おかしい…？

そりゃ、そうか。

会ってほしくない人と、会うんだもんな、私が。

「…制限時間は2時間だけど…なるべく、早く帰ってきて…」

ぎゅっと抱き寄せられて、ジョンインの腕の中に収まる。

「…うん、わかったよ」

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