アムネシアを枯らすな 3 (ページ14)

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113.こちらのケジメページ14

＜ジョンイン＞

寝室でAとセフンの穏やかな寝顔を確認して、寝室を抜け出す。

そして、リビングでスマホを手に持つ。

連絡先の、ビョンベッキョンの名前をタップする。

『ジョンインくんの罪滅ぼしは、どうするつもり？』

…あぁ、嫌だな。

また余計なこと、言われるかも。

『Aは、自分の気持ちを押し殺して、人の気持ちを優先させようとする。結果、自分が苦しむんだ。自分を犠牲にして…そんなになるまで、しなくていいからな』

そんなになるまで追い込んだのは…

やめよう。

弱くなったらダメだ。

俺の方が、優位な立場なんだ。しっかりしろ。

…と思ったけど、やっぱり怖くて…先に、チャニョリヒョンの方に電話をかけることにした。

『あ…もしもし、ジョンインくん、こんばんは！セフンくんの様子はどう？』

「もしもし、チャニョリヒョン…セフンは、大丈夫そうです。病院で点滴もしてもらったみたいで」

『そっか…じゃあ、明日は…』

「はい。Aと、ベッキョンさんを、会わせます」

『…了解。俺は、何をすればいい？』

「うちに来て、セフンと遊んであげてください。俺は…いつでもAを助けられるように、近くで待機してるので」

『…うん。わかったよ。その代わり、またセフンが体調崩したりしたら、』

「わかってますよ。速攻中止です。ベッキョンさんにも、よくよく伝えておきます」

『そうしておいてもらえると助かるよ。あと、日曜日はしっかり3人で家族の時間、取るんだよ！』

「…はい。そうですね。ありがとうございます、色々気を使ってくださって」

『いえいえ！とんでもない！』

「じゃあ、明日はそういうことで、よろしくお願いします」

『はーい！』

「では…」

俺は、すっかりベッキョンに電話する覚悟を決め、チャニョリヒョンとの電話を切ろうとした…が。

『あ、ちょっと、待って…』

「なんですか？」

チャニョリヒョンは、言いづらそうな感じで止めてきた。

『あの…今日さ、お迎えの時…テミンのお母さんに、話しかけられて…』

チャニョリヒョンの言葉に、ぎくっ、とする。

…幸い、Aは夜に詰めてきたりしなかったから、今日は逃れられたと思ったのに。

「な、なんて…？」

『Aちゃんについて、結構根掘り葉掘り…適当に誤魔化したんだけど…ジョンインくんの方も、ちゃんとケジメ、付けるんだよ』

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