278.なんなのコイツ ページ31
＜チャニョル＞
「はい、覚えた〜次！」
「あ、ここ、数字さっきのと違いますよ〜」
「はい、ミンソギヒョン！こっちのやつがハンコ押していいやつで、こっちがダメなやつ！個人的見解なんだけどねー…まず1枚目は〜…」
「6行目のここの表現、曖昧すぎて誤解されるし都合の良いように相手に取られたらこっちの損だよ。もっとはっきり言っちゃって！」
…なんなんだ、アイツは…
ミンソクさんの助手として、テキパキと的確に仕事をこなしていて。
ミスはすぐに見つけるわ、記憶力の良さは異常だわ、情報処理能力があり得ん高いわ…
「化け物…」
向かいのデスクのギョンスはボソッと呟く。
みんな、思っていることだろう。
ベッキョン、声が大きいから仕事に集中できないし…。
「あれ…全然書類来なくなりましたね、ミンソギヒョン！」
「ベッキョン…ただでさえお前の仕事が異常な程早くて追いつかない上にみんなびっくりして手が止まってるから…」
「そっか！じゃ他の人の手伝うよ〜あ、Aの手伝いたい！」
ベッキョンは走ってこっちにやって来る。
「A！なにか手伝「結構です」
Aは一切ベッキョンの方を見ないようにして、キーボードの手を止めない。
「え〜…せっかくだからさぁ…あ、誤字見っけ！」
「気づいてたから。後で一括で直そうと思ってただけ」
「そっかぁ、さすが効率の鬼！じゃあこの髪も後で直すつもりー？」
雑に纏められていて、ところどころ毛が飛び出てるAの髪を見ながらベッキョンは言う。
「そーですそーです」
「そっかぁ…朝時間なかったんだね…どうして？朝からカイとセック「ベッキョニヒョン」
これでもか、というほどベッキョンを睨む正面のカイ…怖…。
「就業中なんですけど。就業中は雑談すんな、とか、ス…ジュンミョニヒョンに言われなかったんですか」
「んー…言われたっけ…言われましたっけ、ミンソギヒョーン？」
「うん、もちろんだよ〜就業中は、仕事以外の話をすること、Aちゃんに触ること、他の社員の手を止めることの３つをやったら即解雇だね〜記憶力良いくせに都合の悪いこと聞き流すのやめようね〜」
「ベク、全部やってんじゃん。解雇で」
「え〜嫌だよ〜…せっかくAと一緒に働けるのに〜」
ベッキョンは唇を尖らせながら渋々Aから離れた。
…ほんと、なんなのコイツ。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年9月17日 21時
