277.飼い主交代 ページ30
＜チャニョル＞
ベッキョンはAを見つけて、真っ先にAに抱き着きに行く…
「べ、ク…なん、で…」
「んー？俺も、Aと一緒に働きたくて！」
「どういう、風の、吹き回し…？」
「俺、Aから離れるの嫌だからさ〜」
ベッキョンはAに抱きついてすりすりと頭を擦り付けている…飼い主に久しぶりに会えた犬みたい…
何が起こっているのか分からない様子で、周りはそれを見る。
「…ベッキョニヒョン、どういうこと、なの」
隣にいた…Aと一緒に来たらしいカイが、ベッキョンを睨む。
「あ…A、カイと一緒に来たの！？どこにいたんだよー…昨日病室行っても退院しましたって言われて…A〜俺、寂しかった…」
「…ベッキョニヒョン、離れてください」
「カイって俺に敬語使えるんだね！すごいねぇ社会人ってやつになってるねぇ！」
やっぱり険悪な雰囲気になる2人…
周りはポカーンとそのやり取りを見ている…と。
「…ベッキョーン」
「いたた！ミンソギヒョン、痛いって！」
ミンソクさんがベッキョンの耳を引っ張る。
「ここ、仕事場だからね。分かってるかな〜ベッキョンくん」
「あ、はい、はい！」
「仕事をするための場所なんだよね。Aちゃん好きな気持ちを持つのは大いに結構…個人的には大歓迎だけど…仕事に支障が無い程度にお願いできるかな〜ベッキョンくん〜？」
「はい！ベッキョンくん、なるべくがんばります！」
「なるべくじゃなくてさ〜…俺、ジュンミョンにいくつか権限もらってるんだよね〜その内の１つに、困らせるようなら、即刻解雇でいいって言われてるんだけど…？」
「ご、ごめんなさいって！おとなしくしますから〜！」
出た！氷の部長、キムミンソクさん！！！
にこにこ笑顔のまま、ベッキョンに物怖じすることなく黙らせた〜！！
「よし、じゃあデスクに着いて。俺の隣ね？」
「Aの隣がいいですキムミンソク部長！」
「却下」
「はい！すみません！」
ベッキョンはミンソクさんの後に続いてデスクに座る…
いや、ミンソクさん、飼い主じゃん…。
「さ、みんな、席について！始業時間過ぎてるよ！」
にっこりと笑ってこちらに微笑みかけるミンソクさん…
そりあえず、みんなはフラフラと自分のデスクに着くけど…
いや、集中できるか！！！
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年9月17日 21時
