ユウガオは夜に咲く 6 (ページ13)

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260.好奇心が動かすページ13

＜チャニョル＞

どうして人は、こう…

リスクを冒してまで行動しようとするんだろう…。

夜。

俺は、あの歓楽街を歩いていた。

目的地に、向かって。

この足が動く原動力…それは、好奇心だ。

チラッと、通りすがりにあのバーの入り口を見る。

…相変わらず見つけづらいところにあるな、

なんて思いながら、素通りし。

歓楽街の大通りから、一本外れた道に、入る。

キラキラと、ネオンの光が眩しい。

大通りから一本外れているとはいえ、賑やかだ…

いや、心なしか、俺の知ってる感じより…ちょっと静か？

久しぶりに来たからそう感じるだけかな…。

キャッチに声をかけられては無視しつつ、スマホを見て目当ての場所に一直線に向かう…

「…あれ」

地図では、確かにここのはず…いや、ここだ。

でも…

店の看板…“Obsession”の文字が、光を失っている。

やってないのか…？

この店は、カイと繋がりがあるようだし…

新聞で見た、自殺したという大物政治家が出入りしていたようで。

その新聞記事を見て、ベッキョンは笑っていた…

偶然、か？

…いや、繋がりなんて、ないかもしれないけど。

なんとなく、来てみた…まぁ、暇だし。

何も無いなら、久しぶりに普通にキャバクラ楽しもうかな、なんて、思ってたんだけど。

ドアに近づいてみる…張り紙がしてあった。

「急遽、閉店…？」

閉店…

確か、ここはカイが資金提供してた店。

カイ…普通に就職するために、こういう店とも縁を切ったのか…？

それで、やっていけなくなったとか…？

それなら、納得がいく。

今朝行ったお花屋さんも、そうみたいだったし。

『今まで、カイさんにはたくさん資金提供していただいて…しかも、よくAさんに、お花を買ってらっしゃったので…』

『閉店は…もしかして、カイと、関係があるんですか？』

『はい…カイさん、突然資金提供をやめるっておっしゃって…でも、Aさんのためだ、と聞いたんです！だから、仕方ないかなぁって。

…それに、せっかく資金提供してくださってたのに、なかなかお客さんも来なくて、カイさんへの借金、返せなくて…それすら、チャラにするっておっしゃって…本当に、カイさんには頭が上がりません…』

カイは…本当に、良い奴なんだな。

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