55.手づくりのお弁当 ページ6
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「ごちそーさまでした♪やっぱり、おいしかったでとぅ！」
「ふふっ、ありがとう、セフンくん！」
「まいにち、たべたいなぁ…ヌナの、ごはん…」
「毎日、かぁ…」
これから、ずっとこの家にいるのなら…毎日にでも、作ってあげたいな。
「あ、あのさ、A…」
「ん？」
「セフナに、弁当、作ってあげてくれない…？」
お弁当、か…ここに居させてもらってるんだし、仕事しないとね！
「もちろん！いいよ！」
「わぁ…おべんとう！？ヌナ、つくってくれるんでとぅか！？」
「うん！セフンくんのために作るよ〜」
「やったぁ！！！みんなと一緒だぁ！！！」
「え…？」
私はジョンインの顔を見る…ジョンインは俯いて、顔を歪めていた。
「…セフンだけ、チャニョリヒョンが作ってくれて…それをこっそり渡してくれてるんだ…俺、料理できないから…」
「…そう、なんだ…」
さっきも、ポッポされたのはじめてって言ってたし…他の子たちと自分が少し違うこと、気にしてるのかな…。
「みんなね、じぶんのおかばんからおべんとう出すの！僕もやってみたかったんだー！じゃーん、って！！」
「そっかぁ…じゃあ、セフンくんがみんなに自慢できるように、張り切っちゃおうかな！」
「わぁ…楽しみでとぅ！！！」
きゃっきゃと嬉しそうに笑うセフン…幼いのに、色んなものを背負わせちゃってるな…。
「…A、あの…ついでに、俺にも、作ってほしい、な…」
ジョンインは私から少し目を逸らして言う…照れ臭そうにして。
「もちろんだよ！ジョンインの分と、セフンくんの分ね！早起きして頑張る！」
「あっぱとおそろい！？たのしみでとぅ！！」
「そう、だな…！」
2人とも嬉しそうで…親子だからか、笑い方がちょっとだけ似てて…微笑ましい。
「よし、セフナ、明日に備えて、早く風呂入って寝るぞ！」
「はーい！！」
「ふふっ！」
ジョンインとセフンはご機嫌で、2人揃って風呂場に走って行った。
「もー…食器運ぶまでしてよ…」
なんて言いながら、私もニヤニヤしてる。
お弁当、か…。
使ったお皿を重ねてキッチンに持っていって。
食器棚を見る…あ、お弁当箱、あるじゃん。
大人用のやつと、子ども用のやつ。
前の私は、ちゃんとお弁当を作っていたらしい。
「よ〜し！」
気合を入れて、明日の仕込みなんて…始めてみた。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年9月8日 22時
