88.優しさに溢れた ページ39
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「あっぱやおんまは優しいでしょ？だから、Aちゃんが本物のおんまだってこと、隠してたんだよ」
「そっかぁ…さすがぎょんすひょん！！」
「ギョンスヒョン…」
「あはは…優しさに溢れた、素敵な家族だね」
ギョンスはそう言って笑う…ギョンスも、優しさに溢れた人だ。
「でも…辛いことがあったら、おんまたちに言ってね。辛い思いさせないように、頑張るからね」
私はセフンの頬を撫でる。
「え…でもかくすのもやさしさだって…」
「えぇっと…でも、辛かったら言ってくれないと、分かんないじゃない？抱え込むのは、悪いことだよ」
「そっかぁ…わかった！」
「さすがセフンくん。物分かりがいいね。どっかの辛くて1人で抱え込む男とは違うね！」
「…だからギョンスヒョン、ディスんないでくださいって」
「ははっ！ごめんごめん」
ほんと、仲良いんだな、ギョンスとジョンイン…。
「ふふっ…」
「あ、おんま笑った！よかったぁ！」
「セフンくん…ほんとに人思いの優しい子だね…あっぱとは大違いだね！」
「Aまで…え、俺、優しくないって？」
「あっぱやさしいでとぅよ！！おんまならしってるでしょ！？」
…うん、知ってる。ここ数日で、ものすごく実感した。
「もちろん！冗談だよ！」
「…よかった…」
「Aちゃん、ジョンイン本気にしてたらしいぞ！」
「うそ〜！！」
私とギョンスは笑って…セフンも、よく分かってなさそうだけど、とりあえず釣られて笑ってる。
「そ、そりゃ…」
もごもごと口を動かすジョンイン…
あなたは優しくてかわいい人だよ。
「あ、もうこんな時間…そろそろ帰らないと」
「やば…すいませんギョンスヒョン、明日も仕事なのに…」
「ううん、大丈夫。幸せを分けてもらったしね」
ギョンスは荷物を纏めて立ち上がる。
「え、ぎょんすひょん、かえっちゃうの…？」
「うん。またね、セフンくん」
「またきてね！おんまのりょうり、また食べに来て！」
「うん、ぜひ！」
「あ、ギョンス…玄関まで送るよ！」
「ありがとう、Aちゃん」
ぞろぞろと、みんなで玄関に行って。
「本当に、ありがとうございました」
「ほんと、色々…ありがとうございました、ギョンスヒョン」
「またね、ぎょんすひょん！」
「うん！Aちゃん、セフンくん、またね。ジョンインは、また明日！」
ギョンスは微笑んで、帰っていった。
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年9月8日 22時
