81.ハッピーウイルス ページ32
＜ジョンイン＞
「…そっか…」
今朝あったことをチャニョリヒョンに説明すると、ヒョンは顔を歪めた。
「ベッキョン、セフンに酷いことして…せっかくセフンはそれを忘れてたのに、ベクって単語聞いて怖いって感情だけ思い出しちゃったんだな…」
「…たぶん、そうだと思います」
「そっか…Aちゃんは、今…？」
「あっ…」
寝室にいろって言って…そのまま、出てきちゃった…
「はぁ…くそっ…」
1番混乱してるのは、Aのはずなのに…俺、セフンのことでいっぱいいっぱいになっちゃって…
「1人にさせて…A、さみしいよな…」
「…ずっと、ベッキョンと一緒にいたからね…慣れてないかも、しれない。かといって、ジョンインくんも仕事しないわけにはいかないしね…」
「そう、なんですよね…」
どうしても、Aを1人にさせてしまう…
「あ、昨日言ってた、ベッキョンと1週間に1回会わせるって話、どうなったの？」
「…Aの意志を聞いて、ベッキョン、さんと電話して…今週末の土曜日、とりあえず会わせることにしました」
「そうなんだ…」
「土曜日までは、ベッキョン、さんもAに会いに来ないと思います」
「うん、俺もそう思うよ…あ、じゃあさ！」
チャニョリヒョンは何かを閃いたような顔をする。
「Aちゃん、仕事してたよね？ベッキョンがさ、Aに復帰の誘いが来やがったとかなんとか言ってたから…考えてみるのは、どう？」
「仕事、か…」
確かに、いいかもしれない。
Aのことだ。きっと、何もせずに家にいるのは…罪悪感を抱くことだろう。
それに、1人にさせる心配もない。
「いいかもしれません。また、Aの意志を聞いてみます」
「うん！そうしなよ！…ほら。人に頼るとさ、良い方向に行くこともあるだろ？」
バシッと、結構強い力で俺の肩を叩くチャニョリヒョン。
「痛いですよ…まぁ…チャニョリヒョンの言う通りかもしれないです」
「うんうん。もっと、周りを頼りな！よし、１つ解決策が出たところで…そろそろ、会社行かないとやばいんじゃない？」
時計を見る…大遅刻。…あ、連絡入れてないし…
「…やばいです、チャニョリヒョン。どうしましょう」
「あはは！あのね、俺もなんだよね！お互い上司に頑張って叱られよう！」
「頑張って叱られるってなんですか…」
チャニョリヒョンは大きな口を開けて笑う…さすがハッピーウイルスだ。頼って、よかった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 227人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：LUKE | 作成日時：2020年9月8日 22時
