アムネシアを枯らすな 2 (ページ16)

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65.脳内再生ページ16

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ダメだ、しっかりしろ、私。

清算、しなきゃ。

私は、この家族で生きていく。

見たじゃないか。

私とジョンインとセフン…

家族全員、揃って…

幸せだと、思ったじゃないか。

それに…ベッキョンは、危険…セフンやジョンインにも、危害を及ぼすかも…

「A…俺、Aのこと、」

「ごめん、ベッキョン」

バタン、とドアを閉める。

「嘘…A！？！？」

　ドンドンドン！！

ドアから離れる。

…危なかった。

危うく…ベッキョンを、許しそうになった…。

決めたじゃないか。

セフンの母親として、覚悟を決めて…

『…あのね、A。俺、子どもができても父親になる覚悟も、育てる覚悟もあるんだよ。だから…その…許してほしい…というか…』

父親になる、覚悟…

許して、ほしい…

あのベッキョンは…どこまで本気…

「ダメ…ダメ…」

寝室に飛び込んで、布団を被る。

『大丈夫…？布団、そんなに被って…』

『うん…ちょっと、今回の生理重くてさ…』

『そっか…よしよし、今日は何もしなくていいからね…よしよし…』

『ふふっ、ベク…くすぐったいよ…』

『あ…だ、ダメ！その顔！可愛すぎる！！…けど…我慢、する。Aの体に負担かけたくない。絶対。世界に一つしかないAの身体なんだから、大切にしないと…傷つけるのは、酷いこと、なんだ』

『ベク…』

『大切にする。今度は、絶対に』

『今度…？』

『あ…え、えっと…前回の女の子の日の時は耐えきれずに俺のをお口でして、』

『ばか！！！』

『ごめんってぇ～…！！！Aが女の子の日の間、1週間禁欲生活するから！！！我慢の先に、幸せがあるんだよ！！！』

…あぁ、どうして。

どうしてこんなに、頭にへばり付いてくるの、あなたは。

あなたの声しか、脳内で再生されな、

『だから俺は疲れてるんだって！！！勘弁してくれよ！！！』

え…

『言わなきゃ分かんねぇだろうが！！！いっつもそうやって…黙ってれば勝手に相手が汲み取ってくれるなんて思うなよ！！！』

ジョンインの、声…？

『ったく…ふわぁ…朝っぱらから勘弁してくれよ…じゃあな、ちゃんとセフンたちは送れよ』

いつの、もの…？

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