61.早朝のお弁当作り ページ12
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ジリリリリ…
「んっ…」
反射的に手を伸ばして音のするものを止める。
「あ、ヌナ…おきた…？」
「セフン、くん…」
目を開けると、そこにはセフンの顔がいっぱいにあって。
「あっ…ち、ちかかったでとぅよね、ごめんなたい…」
「ふふっ…ヌナの顔見てたの？」
「う、うん…ヌナ、かわいいから…」
顔を真っ赤にするセフン…朝からかわいいなぁ、もう…。
「いつから起きてたの？」
「えっと…目、さめちゃって…けっこう、まえから…」
「眠くない？」
「うん！ヌナのおべんとう楽しみなんでとぅ！！」
あぁ、そうだった…早く起きなきゃね。
「今から作るからね」
「うん！…あ、あっぱ、ヌナのことぎゅーってしてる…」
「え？」
…気付かなかった。なんだか、違和感、無さすぎて。
軽く体をよじると…
「んー…A…だめ…」
「じ、ジョンイン…？」
寝言らしきものを言って…また、スースーと寝息を立てる。
「あっぱ、いつもなかなかおきないんでとぅよ…」
「そっか…疲れてるだろうから、もうちょっとだけ寝かせてあげよっか。いつも何時に出てるの？」
「しちじはん！」
「７時半か…え、今５時なんだけど…あれ、めざまし時計セットしたの、あっぱ？」
「うん…きっと、あっぱもたのしみだったんでとぅよ！！」
「ふふ、そっかぁ…」
５時はさすがにやりすぎじゃないかな…それだけ、楽しみにしてたの？…なんだか、かわいいな。
「んーっ！作るかぁ、お弁当と朝ごはん！」
「わぁ、はやくはやく！！」
「うん！」
私の体に回したジョンインの手を、そっと退けて。
立ち上がってキッチンに行く…セフンも、トタトタと付いてきた。
「よし、完成！」
セフンと、ジョンインの分。２つお弁当が出来上がった。
「はい、これ。忘れないようにお鞄に入れとこうね〜！」
「うわぁい！！！お弁当！！！僕の、お弁当！！！」
「ちょっ…あんまりはしゃいだら溢れちゃうよ？」
「あ…ごめんなたい…だいじにしないと…」
両手でお弁当をしっかりと慎重に持つセフン…あー…かわいい…。
「よし…そろそろあっぱ起こしにいこっか！」
「うん！」
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年9月8日 22時
