104.見捨てないで ページ5
＜セフン＞
ピーピー
ガチャ
スホヒョン、Aヌナ、カイ、俺の4人は部屋に戻る。
「確認だけど、何があったか覚えてない？」
スホヒョンは優しく微笑みながらカイの顔を覗く。
「…うん。朝買い物して、ここに帰ってきて…シャワーを浴びた気がする。14時ごろ。そこから…記憶に無い」
今は20時半。だいたい6時間半はどの記憶がないらしい…その間、ジョンインになっていたということか。
「…カイ、落ち着いて聞いてほしい」
スホヒョンは冷静な口調で切り出した。
「君は、「統合失調症」
Aヌナが、スホヒョンの言葉を遮る。
「統合失調症。それで錯乱して、記憶なくして倒れたの」
ヌナ…？
「統合、失調症…」
「A…はぁ」
スホヒョンはソファに深く座り直し、目を閉じて上を向いた。
「それって、どんな病気？」
カイがヌナを見て言う。
「1番は、幻覚や妄想」
「幻覚、妄想…」
カイは、納得するように呟いた。
「カイ、心当たり、あるの？」
俺は聞いてみる。
「…まぁ」
カイは俯いて、黙った。
言うつもりは無いらしい。
プライドの高いカイらしい。
「いつからだよ、自覚あるの」
俺が聞くとカイは…チラリとAヌナを見た。
「…さぁね」
そう言ってカイは立ち上がる。
「どこに行くつもりだよ。今日は安静にして寝てなよ」
「何となく…ここに、いたくない」
カイはそう言って、静かに、部屋を出て行った。
「…なぁA。お前はカイの病気、治ってほしいのか欲しくないのか、どっちだ」
「治ってほしいよ？」
Aヌナは笑顔でスホヒョンを見る。
「じゃあなんで二重人格を隠したの」
俺が聞くと、途端に笑顔は消える。
「…カイは二重人格じゃない」
「A…」
認めたく、ないのかな。
二重人格だとすれば…ジョンインかカイ、どちらの人格の存在が否定されることになる。
二重人格を治す、ということは、どちらかの人格がなくなること…そして、それがどっちなのかは…
「統合失調症が治ったら、カイは幻覚や妄想に悩まされることはないでしょ？私たちも頑張って支えましょ！」
Aヌナはまた笑顔になる。
スホヒョンは真顔でそれを見る。
「A、二重人格も、病気だぞ」
スホヒョンは少し低いトーンで言う。
「…ジョンイナを、見捨てないで」
ヌナは顔を歪めて言った。
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わー - 主はイーシンさんのこと知ってたから仕事を終わらせてっていったのか！ (2020年9月10日 1時) (
レス) id: 8649b30d20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LUKE | 作成日時：2020年8月18日 19時
