130.強がってる ページ33
＜ジョンデ＞
「sing for〜…you〜…」
パチパチパチパチ！！
ベッキョンが歌い終えると、一同は拍手喝采。
「A、愛してるよー！！！」
「わっ！ベク…」
Aはベッキョンに抱き付かれ、今日は素直に嬉しそうにしている。
「素敵な歌声だった…ベク、ありがとう」
「A…！やっぱり大好き！愛してる！！」
「んっ、ちょっ！」
ベッキョンはAに思いっきりキスをして…あぁ、見てられない。
「ベッキョン！客前だぞ！！」
スホヒョンがまた慌ててベッキョンを引き剥がした…と。
ドンッ！！
びっくりして音のした方を見る。
「っ、カイ！！！」
そこには、カイが、カウンターに縋るように蹲っていた。
「大丈夫！？」
急いで駆け寄る。
頭を押さえて蹲るカイ。
「はぁ…はあっ…」
息も荒い。
辺りは騒然となる。
「ジョンデ、薬とかもらわなかったのか」
「精神安定剤…持ってくる」
冷静なスホヒョンに言われ、急いで先日病院でもらってきた薬と水を持ってくる。
たぶん…精神的なもの、だろうから。
「カイ、飲めるか？」
カイはゆっくり頷き、震える手でコップを掴み、薬を飲む。
スホヒョンが背中をさすっていると、しばらくして、カイの息が整ってきた。
「カイ…」
Aは心配そうな顔をしてカイの前にしゃがむ。
「大、丈夫…？」
「…そんな本気で心配そうな顔、すんな」
カイは冷たくそう言って、ふらっと立ち上がった。
「無理するな、カイ」
スホヒョンが真面目な顔で言う。
「してない」
「してるよ…強がるな」
スホヒョンがそう言うと…カイは、ヒョンを睨む。
「強がってなんかない。俺は強いんだ」
それを強がってるっていうんだけどな…。
「…ジョンイナ」
Aは、その名で呼んでカイの目を真っ直ぐに見た。
「…だから、何本名で呼んでんだよ。俺はカイだ。二度とその名前で呼ぶな」
カイは冷たい目をAに向け…バーを、立ち去った。
「どうしたんだ、カイ…Aちゃんにあんな目をするなんて…」
ミンソギヒョンはびっくりしている。
「…はぁ。ミンソク、悪い。俺は部屋に行くよ」
「ジュンミョン…分かったよ」
「私も、行く」
「じゃ、俺もー！」
スホヒョンは自分のワイングラスを持ち、VIPルームに入っていった。
Aとベッキョンも後に続く。
…なんか最近、バラバラだな。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 128人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わー - 主はイーシンさんのこと知ってたから仕事を終わらせてっていったのか！ (2020年9月10日 1時) (
レス) id: 8649b30d20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：LUKE | 作成日時：2020年8月18日 19時
