ユウガオは夜に咲く 7 (ページ32)

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329.相談相手ページ32

＜チャニョル＞

…ヤバい。めちゃくちゃ眠い。

昨日は…俺も、イーシンさんみたいに命狙われるのかな…とか、色々妄想が膨らんじゃって怖くて寝れなくて…まぁ、無事出社できて、ちょっと安心したけど。

それに、ベッキョンが休みでまだ良かった…うるさいヤツがいたら、俺のHPは早々に０になってたことだろう。

「ふわぁ…」

…とはいえ、眠い。一睡もしてないのだから。

「…チャニョル…大丈夫…？」

Aがコソッと言ってくる…心配、してくれるんだ…。

前までは、生産性悪い、とか冷たい言葉しか言われて来なかったけど…俺とAの関係性も、随分縮まったみたいだなー…なんて。

「…チャニョル？」

「へ？あ…ごめん…」

「…無理、しないのよ」

Aはそう言って、またディスプレイに目を戻す…温かい言葉を、Aが俺にかけてくれるなんて…

あ、横顔綺麗…今日はベッキョンいないからAのことジッと見てても怒る人はいな、

「…チャニョリヒョン。仕事、集中してください」

…いたわ。

カイがジトッとこっちを見ている。絶対嫉妬してるぞ。

「ごめんごめん…」

俺は自分のパソコンに目を戻した。

…そうだ。カイに…相談、しないと。

カイなら、何か解決策を提案してくれるかもしれない…裏社会のこととか、知ってそうだし！

じゃないと俺…永遠に寝不足のままだよ…。

　♪～

昼の合図が鳴り。

「カイ、ちょっと、いい！？」

俺は急いでカイの元に行き、腕を掴む。

「え…なに、チャニョリヒョン…」

カイは戸惑いながら立ち上がって…Aの方を、チラリと見た。

「ごめん、すぐ終わるから…Aと2人きりのお昼ご飯は邪魔しないから、ちょっと来て！」

「わ、わかりました…」

俺はカイの腕を引っ張ってオフィスを出て…空いている会議室に引き入れた。

「なんですか、用って」

「…カイ。カイってさ、秘密、守れるタイプ…？」

「え？」

「口、硬い…？」

カイは、裏社会から足を洗った、と聞いた。だから大丈夫かな、とは思ってるけど…

それに、カイのことはだいぶ信用してるし、最初よりは仲良くなったと思ってるし…！

「…まぁ、はい。なんなんですか？」

「…あの…さ…」

俺は、イーシンさんから貰ったボールペンをポケットから取り出す。

「俺…命狙われちゃうかもしれないんだ…」

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