愛されきしくん

神岩平永高×岸 ページ23

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｢おー、結構広いのな｣






｢ねー、バルコニー有るのも良いね｣






今日から1泊2日、俺達のグループは泊まりがけで仕事に来ていた。と言っても仕事は明日で実質今日は久しぶりの全員オフ。心無しか皆、浮き足立っている。ホテルの部屋割りはKingとPrinceと分かれていて、さすがに旅行先だし誰も岸くんに手を出さないと思ってた…んだけど。






｢ジン、ちょー来て。玄樹も｣






唐突にドアが開き、紫耀がひょっこりと顔を出し俺と玄樹だけを呼び出した。岸くんに断りを入れドアの外、廊下へと出る。






｢今日さあ、皆でヤらん？｣






｢…は？｣







一瞬、何を言ってるのか理解出来なかった。紫耀はポカンとした俺と玄樹の顔を見るとおもむろに上着の内ポケットから小さな小瓶を取り出した。






｢媚薬やねん、これ。同じ部屋の2人の方が飲ませやすいやろ？おねがーい｣






そんなことを言いながら俺に手渡すから、返事を返そうにも返せない。隣の玄樹をちらっと見やると、興味深そうに俺の手元に目を向けていた。






｢…何時、決行？｣






ため息をついてから俺がそう聞けば、紫耀は嬉しそうに顔を綻ばせ決行時刻を知らせてきた。マジでやる気なんだ…。玄樹を部屋に戻し、自販機で岸くんの好きなジュースを買う。栓を開けて紫耀いわく媚薬を数滴垂らし、固めに閉めた。





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