【華鬼】～もう一人の花嫁～ (ページ28)

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Wピンチ～神無サイド～ページ28

体育が終わり身体中の傷を見られたくない私はトイレで着替えを済まし教室に戻る途中で妹と新しく友達になった土佐塚さんに会った。。。

土佐塚さんに膝の怪我を見られ保健室に行くように言われた私。。。

鬼の花嫁の血は鬼を狂わせることがあるらしく鬼頭の花嫁ならその辺の鬼より格が違うらしいという話をされた。。。

少し出ていても危ないらしい。。。

【貴方】『1人で大丈夫？』

【神無】『大丈夫だよ。行ってきます！』

2人と別れ保健室に移動してた時。。。

突然、胸の奥で警鐘が鳴り響いて歩くのを止めた。。。

【国一】『思ったより勘はいいみたいだな』

声が聞こえ、そう思った時には、目の前に貢くんがいた。。。

そして、顔を近づけられ。。。

【国一】『鬼頭に選ばれたのに本当に冴えない花嫁だな。。。

昨日は、婚礼衣装で多少は誤魔化せていたようだがな。。。

鬼頭も鬼頭だ。。。

あれは何処まで鬼頭の名に泥を塗れば気がすむんだ』

ため息をつく貢くんを見ても警鐘が逃げろと訴えているので私は後退した。。。

が。。。

肩に何かが触れその直後、ひときわ高く警鐘が鳴り響く。。。

理屈ではない。。。

それは直接本能に訴えかける恐怖。。。

それでも、なんとか首をひねり見ると。。。

私の肩に触れているのは大きくてごつ×②しているのにどこか優美さのある男の手がそこにあった。。。

【響】『初めまして、鬼頭の花嫁の1人だね。俺は2年の堀川響(ほりかわひびき)』

端正な顔を見た瞬間、鬼であるかを理解した。。。

【響】『これからよろしくね？』

優しく微笑まれるが鳴り響く警鐘は止まらない。。。

この人危険だ。。。

害意がないうちに逃げないと！

私が体をよじると力の込めていない手はあっさりとはずれたが離れたくらいで警鐘は消えなかった。。。

どーしよう。。。

私は逃げ場を求めて視線をさまよわせていた。。。

【響】『かくれんぼでもしてみる？』

先輩のからかう声に背筋が冷えた。。。

親しげな声と態度なのに本質は全く違うのが伝わってくる。。。

壁に沿って後ずさっていたら誰かに片手を握られた。。。

びくっと誰かを確認したら。。。

Aだった。。。

【貴方】『間に合って良かった。。。』