【華鬼】～もう一人の花嫁～ (ページ1)

今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:68,290 hit

プロローグページ1

会いたかった。。。

ずっと。。。

ずっと。。。

会いたかったんだよ。。。

～同時刻～

【？】『連れてこい。。。

俺の花嫁を、ここへ。。。』

～神無サイド～

。。。ゃん

会いたい。。。

【神無】『Σはっ！？。。。

まただ。。。』

小さな女のコが誰かを探している夢をよく見る。。。

なんだかあのコ懐かしい。。。

懐かしい？

昨日はよく眠れなかった。。。

【母】『鬼が来る！！』

と昨日お母さんが騒いでいた。。。

いつものように学校に行く為に身支度をしていたら。。。

不意にアパートのドアを叩く音がした。。。
　

この家に訪れる人はめったにいないのに。。。

誰。。。？

暫くドアを見詰めてると。。。

【？】『朝霧さん？朝霧神無さん？』
　

若い男の声が自分の名前を呼んでいる。。。

聞き覚えのない声。。。

一瞬ためらい、母を見るために振り返るけど。。。
　

母はピクリとも動かずこちらに背を向けて寝入っていた。。。

それがどこか拒絶のように見え、私は無言のまま視線をドアへ戻し鍵を開けた。。。

若い男の人が立っていた。。。

自分とそんなに違わない年の、背の高い少し長い髪をかきあげて、フレームの薄い丸メガネをかけた男の人。。。
　

彼が着ている制服は見たことのないものだった。。。

この人の出会いがきっかけであの場所に行くとはこの時の私は知らなかった。。。

この日は9月1日。。。

私の16歳の誕生日だった。。。