独り暮らし (ページ10)

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episode10 ページ10

伊野尾ちゃんの優しい声に誘われて
勝手に口が開いた

「俺はさエースなんだよ？でもねその前に普通の人間なの。俺だって人間だもん。疲れるし、迷惑もかける。何で俺がエースなのかなって考えたときさ、何もかも嫌になっちゃうの。でも仕事はあるし、俺休めないじゃん。一人の時間がほとんど無い。だからさほっといてほしい…ｸﾞｽｯ」

涙が出てきた

『高木～水買ってこい』

伊野尾ちゃんが高木に向けて財布を投げた

「うっす…」

『そっか…人間だよ。俺らもアイドルだけどね？それはよく分かってるよ。だからさ少し休みたいときはいつでも膝枕するよ(笑)』

「膝枕…(笑)」

泣いて鼻声になってしまった

「買ってきたけど」
『おし！水たまりあるから』
伊野尾ちゃんは水たまりの上で自分が持ってるハンカチを水で濡らした
『これ…目腫れたら普通に嫌だろ(笑)？』
「ありがと。じゃあさ俺が頑張って謝ったら膝枕して！」
『ガチでやるの!？まあいいや(笑)分かった』