episode3 ページ3
伊野尾くんは薮くんをリビングへと連行していった
『何があった?』
「え?」
薮くん困惑してる
「昨日飲みに行ったとき泣いてたから」
『ん。何があった?』
「えと…何もないけど」
『嘘吐くなよ。見栄張ってもかっこよくはないぞ』
「そうだよ何でも話して?」
しばらくすると薮くんは口を開いた
「なんかさ一人でいると不安になるんだよね…」
『よくあるやつだ。で?』
「仕事のこととか頭の中ぐるぐるしてっ」
薮くんが珍しく泣いた
弱みを見せるのなかなかないよ?
『そっか。全部言って?』
「で…最年長だからっしっかりしないとだからって
プレッシャーに押しつぶされそうでっ」
『お前鋼のメンタルって言い聞かせてるもんなぁ…
つらいときはつらいって言った方が得だよ?誰かに話を聞いてもらうのってすごくスッキリするから』
伊野尾くんってお悩み相談所の人?
「俺最年長だからっ」
『最年長なんて気にすんな。そんなのに縛られたら苦しいだけだから。たまには頼って』
「ありがとっ。高木もごめん」
「あ…いや」
『じゃあお前高木の家掃除しろ。お前荒らしたんだぞ。分かってんのか?』
「はぁい…」
伊野尾くんってすごいなぁ…
29人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:廉 | 作成日時:2022年9月29日 13時