06. ページ6
〜Aside〜
TH「なんで付き合ってくれないの？」
あぁ、またそんな目で
私を見ないで
日本での生活が嫌になり
1人になれる異国を求めて
少しだけ話せる韓国語を頼りに
韓国にきて半年
働き始めたBarで出会ったテヒョン
ドキドキなんてしたくないのに
恋愛なんてもうしたくない
そう思って誰も知らない国に来たのに
まして、それがアイドル？
勘弁してよ本当に
神様はなんて意地悪なんだろう
「なんで、って言われてもな〜」
結局こうやって
軽くかわすことしかできないのは
テヒョンに嫌われたくないから
なのにこの本気かわからない告白を
受け入れないのは
もう傷つきたくないから
TH「教えてくれたら、諦めるよ」
今にも寝落ちしそうなテヒョンを
店の出口まで見送りに来た時
急に壁に追い込まれて
吸い込まれそうな瞳で見つめられる
「ちょっ…酔いすぎ」
TH「ちゃんと目、見てよ」
「無理」
TH「왜?(なんで)」
いつもよりさらに低い
テヒョンの声が胸に響く
心臓の音が聞こえてしまそうなほど
近くて、自分でもわかるくらい
顔が熱い
TH「僕にドキドキしてるでしょ？」
そう言って
私の肩に顔をうずめるテヒョン
TH「ごめん、ヌナ。今日は帰る」
耳元でそう言ったテヒョンは
少し震えてて
抱きしめたいのに結局わたしは
その腕を掴むことができなかった
.
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作者名：amochimu | 作成日時：2021年2月17日 0時
