in the DARK

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目覚めたのは寒いと感じたから。



気づけばもう真っ暗で、ここはどこなのか分からない。



『クー……』


「のん？」



肩に触れた恐らく髪の毛に、のんの存在を知った。
倒れたあたしをここまで連れてきてくれたんだろうか。
重いのに申し訳ない……



うーんと、周りにある落ち葉や木を見るにここは多分森の中。
寒いのもそのせいね。



帰ろうにも暗くて道は分からないし。
今日はここでいいか。



「のん、ありがとう」



“ 何が？ ” とでも言いたげな目をして、のんも寒いのかすり寄ってくる。
可愛い、笑



しばらく頭を撫でていると、重みがトンと肩にきてスースーと寝息が聞こえてきた。
疲れたね、いろいろあって。



…お母さんたち心配してんだろうなぁ。
紫乃や駿ものんがいなかったら寂しいだろうし。



明日早く帰ればいいやとその時は思っていて。
横にある寝顔を見て可愛いななんて。



人を殺ってしまったこと、忘れてたんだ。

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