in the DARK

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『…行かないで、ください……』



側にいてよ、って。
独りにしないでよ、って。



こんなことで、あなたの言葉を聞きたくなかった。



もっと、楽しい幸せな言葉聞きたかった。



「無理……なんだよ…っ」



どうしようも出来ないの。
まだ子供なあたしには保護するとか守るとか、どれだけ思ったって大人たちの決定に逆らえない。



何も、出来ない。



全員が全員幸せになる方法なんて知らない。



『一緒に…いてください…』



すがるような声にもう限界で。



「…無理、ってっ…言ってるじゃない…！早く消えてよっ！
あんたなんか………



大っ嫌い！！」



ごめんね。
ごめんね。
ごめんね。



そんなの全く思ってない。
一緒に居たいよ。
まだ教えてないことたくさんあるよ。



突き放すことしか出来なくて…
言い逃げしか出来なくて、ごめんね。



ダッシュでその場を去る。
のんの顔なんて見えないように。
声なんて聞こえないように。



あたし……あんまりだっ……



「A！！どこに居たのよ！探したのに！あの子は！？」


「…知らないよ。こんなとこに居ないでしょ」


「おぉ！居たか！よかったよかった…とりあえず戻ろう！寒いだろう」



一度も振り向かなかった。
のんが、強く生きてくれることを信じて。



駿「…ねーね、泣いたの？」



小さい子は、変なところで勘がいい。

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