恋、始めまして『染谷勇次郎』

とぅうぇんてぃーすり ページ24

貴「ふおおおー！！」




操「人多いわね、はぐれないようにして」









はーい、と軽く返事を返すと操のインナーをちょっぴり掴む





フェスは野外のライブ会場でやるらしく。人も多分満員だ





私たちは激戦の末前側の位置を確保し、勇次郎たちの登場に対して期待に身を膨らませていた









周りの観客からも「LIP×LIPまだかなぁ？」などといった期待の声が耳を擽る








操「ふう.....お茶でもいる？」





貴「いい、あとでもらうね」









暫く学校などの話題が過ぎない中。フェスは始まった









貴「わあ！操！叫ぼう！」





操「明日はのど飴コースね」









既に周りからは歓声のなりやまない状態だったし、こんなに人が多ければ勇次郎たちだって私たちに気がつかない








最初はMCからの自己紹介があって。そこで勇次郎の姿を目に捉える





それだけなのに会いに行きたくて抱きつきたくて思わず体が前のめりになる









駄目だ駄目だ私。我慢をしなさい









それらが終わると次はいよいよアーテイストの登場








貴「ふへー.....皆うまいなぁ....」









元々音楽にはこだわりを持つ私にとってどの人たちも電撃の走るような衝撃はなかった









........これじゃあ言い方失礼だな...






けどほんとに、ほんとに皆上手なのだ









特に聞き入らず勇次郎たちの出番を待っているとひよこのような可愛い声が聞こえてきた






ばっ、と顔をあげるといつの間にかLIP×LIPのひとつ前まで順番がきていたようだ








ステージで曲紹介をする金髪のボブヘアーの子は確か.....









貴「monaちゃん....とか言ったっけ？可愛いなあ」








操「そう？確かに可愛いけれど.....A の方が....」








貴「あ、これ、私の好きな曲じゃん！カバーしてくれるのかな！！」









操「.........ああ、これ私も好きよ」

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