恋、始めまして『染谷勇次郎』

じゅうなな？ ページ18

する、と靴下をあげてくれた勇次郎は私を上目使いする





最初こそ心臓が爆発どころじゃなかったが未だに馴れない



上記の通りになってしまった









貴「.....おおおはよよよ.....」





勇「新しい挨拶だね。おはよ」









彼はニコッと笑うと立ち上がった




それを阻止するように操が告げた









操「染谷くん。これで隈隠してあげてくれない？」




勇「ああ、いいけど」








操が手渡したのはファンデーションだった




そんな！！！今度こそ新のシンデレラストーリーじゃあないですか操の姉貴！！姉貴！！？









貴「あ....そ....そんなぁ....いいよいいよ自分でできるし.....」




操「さっき何も出来ないって言ったのは何処の誰よ？............ああもう、ここの寝癖しぶといわ.....」








スチームを使って眉間に皺を寄せながら髪を直し出した操



私の顔からも蒸気が上がっていくのが分かる









勇次郎は涼しい顔をして椅子を持ってきて私の正面に座る





教室に人少なくてよかった.....








安心の吐息を溢すと教室のドアが開いて天真爛漫な声が聞こえてきた






愛「おはよう！....て...あれ、何してんの？」







愛蔵だった






昨日のことが嘘のように晴れやかな笑顔で私たちのところへやってくる









愛「で、何だよこの状況。ドレスアップの準備か？お姫さん」





貴「まさかぁ！女子を捨てた格好で来た私を直してくれてるだけだよ」









普通、普通にしてていいんだね....？




あはは、と笑うとぐり、と音の出そうな勢いで顔を勇次郎に方向転換された





視線の先には、勇次郎









勇「こっち向いて。塗れない」




貴「すいやせん」

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