さんーじゅうーはち ページ44
勇次郎side
それは急な出来事だった
やたら部屋中をキョロキョロと見回していたAには気づいていたけど。まさかとだって思ったりできない
Aが急に特有のあの変な声をあげたかと思ったら膝立ちへと姿勢を変更させて
おかげで転がり落ちた僕は状況整理に頭が追い付かずパチパチと瞬きを繰り返すしかなかった
Aを見上げるとある一点を指差して口を震わせていた
ある一点。というのを見てみるとそこには
勇「.......CD?....がどうかしたわけ?」
CDが置かれている棚だった
貴「これ....このCDだよ!」
ずかずかと歩いてそのCDを手に取ったAはそれを僕の目前にかざす
それは、いつか行きつけの商店街にある小さなCDショップで買ったCDだった
散々探してたから見つけた時は結構嬉しかった
勇「(そういえば......)」
Aの持っていたそのCDを見つめてふとあの日のことを鮮明に思い出す
勇「(確か.....なんだっけ....えっと..........あ、駄目だ思い出せないや。まあいっか)」
名前は記憶が霞がかってて思い出せない
けど記憶が正しければ。これを欲しがっていたその女子高校生と居合わせて、ジャンケンせがられたっけ?
そしたら暫くしてフェスで偶然会って......。ま、どうでもいっか
貴「これ!どこにあったの!?私このCDめっちゃくちゃ探したのに無かったんだよぉ〜!!」
と、べそをかくAはキラキラと目を輝かせる。あ、借してほしいのか。と一瞬で悟った
まあAなら全然いいけど.........そういえばこれ、愛蔵も借りたがってたっけ?まあ借さないけど
勇「借そっか?」
貴「えっ、ええええ!???!い、いいんですか勇次郎さんんん!!!」
勇「全然いいけど......その代わり」
その瞬間ぴた、と空気が凍り付いた
何かを察したAの動きも止まる
少し口角を上げて。ぴ、とCDをかざす
勇「今日、泊まってって?そしたらさっき僕を振り落としたこと忘れたげるし、これ借したげる」
ニコニコと笑いかけるとうるる、と目に涙を溜めるA
貴「っああありがとおおお!!!!泊まります!是非!泊まらせてください!!」
物につられるなんてチョロすぎる
目元を細めると頬をつねってやった
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ゆい - 評価つけました!ところで「操」って読み方は”そう”か“みさお”のどっちですか?w (2018年12月1日 17時) (レス) id: f8db7797b8 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - 凛さん» いやあ、あれに勝るイケメンってもうないと思います(笑)でもそう思って頂けたのなら光栄です(´フ`)ゝ (2018年5月16日 22時) (レス) id: 995cf675ed (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 私も「恋をしよう」聞きましたけど、すごいイケメンでイケボでしたよねー!ソーダさんの作品も負けないくらいイケメンです (2018年5月16日 21時) (レス) id: 9ba27b7b63 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - 凛さん» いやあ....凛さんすみません。お詫び申し上げます(_ _)ペコリ (2018年5月16日 0時) (レス) id: 995cf675ed (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - まきびしさん» ありがとうございます。まきびしさん!!いやぁ.....そんなことないですから....全部私の願望ですし。.......でも『恋をしよう』がイケメンでした!!! (2018年5月16日 0時) (レス) id: 995cf675ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソーダ | 作者ホームページ:
作成日時:2018年3月26日 16時