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ROUND 188 ページ7
ジョングク side
スマホに届いたLINE通知
“今ならAに会えるよ”
急いで階段をかけ上がれば
上がった息
最上階まであと何段？
収録まであとどれくらいだっけ？
いつもなら気にするような事も
頭を過るのは一瞬だけで
まったく気にならなかった
それより
頭の中はAの事でいっぱいでー
不安なんじゃないか
泣いてないか
嫌な思いをしてないかー
一気に駆け上がった最上階
階段の切れた屋上に続くスペースで
人影がふんわりと振り返れば
「早かったね
ごめんね、収録前に」
そうイトゥクさんがにっこり笑った
「……はぁ……いえ……全然……はぁ……」
壁に背をついて体を支えないと
立ってられないくらいの酸欠
「20分くらいかな……
あまり時間取れなくて、ごめん
あとはよろしくね」
イトゥクさんがオレの横を通り抜けて
階段をゆっくり降り始めた
「イトゥク……」
小さく聞こえたAの声は不安そうでー
「大丈夫、」
Aを安心させるような笑顔が
「だよね？」
オレに向けられれば
貫かれるように感じる視線
「っ……はい」
息を整えて背筋を伸ばせば
「ふふっ」
イトゥクさんは楽しそうに笑いながら
階下に降りて行った
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作者名：LINK | 作成日時：2018年6月9日 23時
