ROUND 225 ページ44
「きっと……オレ達とコラボしてもしなくても
Aに対する
ファンからのアクションはあったんだと思う
だから、あの時間はわざとMCにしたんだ」
「……どういう事？」
わざと？
MCに“した”って、どういう意味？
「……Aの先輩は
必死にAを守ろうとしたんだよっ」
じっとスマホを見つめたままのベクが
ちょっと呆れたように笑った
「オレ達は、ただ
バンタンくん達に言われた通りに動いただけ」
フル回転する頭で
ベクの言葉の意味を
私の記憶と結び付ける
リハーサルの時
防弾少年団様が、exoの皆様が
打ち合わせしたみたいに時間より早くいたのは……
ジョンインが言ってた“やっときた”って言葉は……
MCの時、スタッフが誰も止めに来なかったのも……
皆があのステージで笑ってたのも……
あの、紫のペンラも……
防弾少年団様達がexoの皆様にお願いしてたから……？
「少しでも……Aが楽になれば……
オレ達は、それだけで良かった」
そう笑顔のベクと目が合って
「うん……ありがとう」
そう笑顔で頷いた
「ま、これで人目を気にせずに飯も行けるしなっ」
スマホをテーブルにベクがにっこり笑えば
「じゃ、深い傷の償いに焼き肉奢って」
いつも通りにちょっと茶化して
「は、逆だろ？！
この多大なるベッキョン先輩に、Aが奢る方だろっ、普通？！」
「犬の功績を称えて？」
「ワン！
……とか言わないからな(笑)」
いつも通りに、けらけらっと笑ったベク
最初から、最後まで
ベクには助けてもらった気がする
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作者名：LINK | 作成日時：2018年6月9日 23時
