ROUND 214 ページ33
「チャニョルっ！！」
「うわぁぁ！」
ステージから捌けた後、1番にチャニョルを捕まえた
「び、びっくりするじゃん！」
「ペンラ！紫！なんで！」
焦ったからか、困惑してたからか
単語しか出てこない……
「なに……この小動物(笑)」
「え、おもちゃじゃないんでとぅか(笑)」
デカイチャニョルを前に立ち止まった私の横を
exoの面々が通りすぎる
「ジョンイン！セフン！」
「はいはーい」って振り向きもせずに
ペンラをひらひらしたマンネ共……
「ははっ」
楽しそうに笑う目の前のチャニョルに
「もー！何笑ってんの！早く回収してきて！」
そう膨れれば
「なんで？」
「なんでって……」
そう言われたら詰まった言葉
「なんで回収しなきゃいけないの？
せっかく配ったのに(笑)」
「だって！
みんなが不利になるかも知れないじゃん……
ベクと熱愛なんて報道されてるのに
SMの皆様が
仮にでもTea.のカラーのペンラを持ってるなんて
変に誤解されちゃうかも知れないのにー」
「ふふっ」
チャニョルが、手に持ったペンラを見て笑った
「なに笑ってー」
「ペンラは回収しない」
チャニョルの大きな目が笑顔でちょっと細くなれば
「俺達がAを応援するから」
くるっと回したペンライト
「“あのAの”グループのペンラだよ？
それって、すげぇじゃん……」
嬉しそうにペンラを見るチャニョルに
そんな風に思ってくれたチャニョルの気持ちに
胸が苦しくて
どんな言葉を返していいか
どんな顔をしたらいいのか
分からなくてうつむいた
「それにさ、昔に戻ったみたいで楽しくない？今」
ポンっと優しく肩に手が置かれて
チャニョルが楽屋に歩いて行った
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作者名：LINK | 作成日時：2018年6月9日 23時
