ROUND 198 ページ17
なんとか気持ちを切り替えて
流れを頭に詰め込んだ
次のグループのリハーサルが始まって
ゆっくり花道の階段を下りれば
目の前のステージにはNCT127の皆様
私とは縁が無かった彼ら
それでいて
一番、嫌い“だった”グループ
Red Velvetの皆様とは
練習生期間中、比較的関わりがあったから
デビューが決まっても
羨ましいとしか思わなくて
私なんかよりアイリンさん達がデビュー出来たのは
当たり前だって気持ちの方が大きかったのに
NCT127の皆様には
関わりが無かった分
嫉妬に似た気持ちが強くて
まして、日本人の子がいるなんて……
一番暗くて、端の席から
じっとステージを見上げた
一時期は、曲すら聞きたくなくて
大々的な広告すら目にするのが嫌だった
でも
嫌でも伝わってくる迫力と
私には無い才能
彼等を包むオーラに
無い物ねだりの私がちっぽけに思えてー
「なんでこんな暗いとこにいんの？」
私の座る席から1つ空けて
テヒョンが座った
「……」
虚しい気持ちが込み上げて
息を吸うことすら苦しく感じる
自分の醜い気持ちも
exoのファンに嫌われてしまった事も
私のせいで
Tea.の皆にも嫌な思いをさせてしまう事も
目の前にいるNCT127の皆様の
完璧なパフォーマンスも
私の頭の中で
全部が渦を巻いて
なんの答えも出せなくて
何から処理をするべきか迷ってる
どうしたいのか
どうしたらいいのか
それすら分からなくて
ただ
落ち込む気持ちだけが
自分の中で主張する
苦しいって
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作者名：LINK | 作成日時：2018年6月9日 23時
