ROUND 195 ページ14
楽屋に入るなり
近づこうとするベクから
まるでボールみたいに
exoの皆様にパスされて遠ざかる私
「おいっ！」
ベクが痺れを切らせば
「あのさぁ？いっくら相手がAだからって
そう簡単に近づけさせないよ、普通(笑)」
チャニョルがそう笑って
みんなも頷いた
「いや、おかしいだろっ」
騒ぐベクが
一番端のジョンインに到達した私に手を伸ばせば
「やっときた」
ベクの手から避けるように
ジョンインに押された先
「うわっ……」
「おっと……」
支えられた背中から
「おはようございます」
楽屋に向けられた声
「おはよう」
ベクの手が目の前で止まって
「なに遊んでんのっ」
テヒョンの顔が覗き込んだ
「遊んでるんじゃなくて、遊ばれてるんです……」
「そうなの……？」
私の言葉にテヒョンの顔が笑えば
「今、コラボの打ち合わせの時間を変えられないか
聞いてもらってます」
「了解」
テヒョンの言葉にベクが頷いた
「A、ステージ行くよーっ！」
楽屋から見える通路の奥から
アナンが手を振ったのが見えて
「いってらっしゃーい」
「後で見にいく」
exoの皆様とテヒョンに見送られて
「いってきます……」
ステージに向かう廊下を歩くアナン達と合流してから
通路を振り返った
私達の会場入りに合わせたような
防弾少年団様達の行動と
exoの皆様と防弾少年団様の入り時間と
ジョンインの“やっときた”って言葉ー
無数のささくれみたいな引っ掛かりが
妙な違和感を抱かせた
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作者名：LINK | 作成日時：2018年6月9日 23時
