ROUND 137 ページ5
「どーしてくれんだっ
Aのせいでドンヘが機能しなくなっただろっ！」
ウニョクに背中を支えられながら
前をふらふら歩くドンヘ
「なんか、ごめんなさい……」
まだ機嫌の悪いヒチョルと、イトゥクと並んで
楽屋からスタジオまでをお見送り
「納得いかねぇーなぁ……」
「まだ言ってる」
ヒチョルの言葉に、呆れたように笑うイトゥク
「でも、なんで急に
ドキドキなんかしたんだろ……」
今まで、誰に対したって
そんな風にドキドキした事なんか
一度も無かったのに……
「A」
「ん？」
ヒチョルに呼ばれると
ぎゅっとおんぶするように肩から腕が回って
背中に抱きつかれた
「ちょっと、重いよ……」
「今って、ドキドキしないの？」
「うん」
前にヒチョルにチョークスリーパーされた時も
今より近い距離だったけど
ドキドキなんてしなかった
「じゃ、これは？」
ヒチョルの足が止まって
腕が首から腰に回って
バックハグ
耳元に近づいたヒチョルの口元が
「ちゃんとオレの声を聞いて……」
その言葉に
甘い声にー
また、あのドキドキが甦るように
指先がぴりぴりして
腰に回ったヒチョルの腕をぎゅっと両手で握れば
ヒチョルの手が重なった
「ちゃんとオレを感じて……」
「っ……」
ヒチョルの声が頭を回ればー
「顔真っ赤(笑)」
茶化すキュヒョンに
みんなが振り返った
「やっぱり……
そのドキドキは、意識の問題
“先輩として”じゃなく“男として”
オレを意識したからだよ」
謎が解けたって子供みたいに笑ったヒチョル
肩に顎を乗せて覗き込むような視線と
腰に回された腕の力を感じれば
「ヒチョル……」
謎だなんだって
もうそれどこじゃないんですけど……っ
「いいよ
オレにする恋なら、許してやる……」
ヒチョルの余裕な声に
赤くなってるだろう顔を両手で隠せば
「俺は許さないけどねっ」
ばこんっ！
本日2発目のイトゥクの鉄拳がヒチョルに飛んだ
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作者名：LINK | 作成日時：2017年11月24日 22時
