ROUND 148 ページ16
「とりあえず、1日でもゆっくり休んでー」
検査の結果は“疲労”
ドラマの撮影、コラボの準備、バラエティー収録
詰め込んだ付けが回ってきたんだろう
それが事務所の見解
これからの年末に向けてのスケジュールを考えてか
マネを通じて
事務所から1日静養を言い渡された
半日ほど眠り続けて
気が付いた時には昼過ぎになってた
しんと静まり返った宿舎が
いつも通りなのに寂しくて
不安になる
昨日の夜中にベクとテヒョンに送ったLINEは
既読もつかない
マネ達からは
SMの事務所に行った理由すら聞かれなかった
それって
関係者がうちの事務所に話をしたから？
テヒョンの事は
怪我をした事しか分からない
もしかしてー
大きな怪我をしたの？
それは私のせい……？
不安が不安を呼んで
ただ、スマホ片手にソファーに座り込んだ
…………
……ポーン……
……ピーンポーン
はっと気が付いて時計を見れば
もう夕方になろうとしてる
スマホ片手に
慌てて玄関を開ければ
「もう……開けるの遅いよーっ」
目深にキャップを被ったソクジンが
むすっと膨れた
「え、あ……ソクジンさん……？」
「それに、簡単に開けちゃダメなんじゃないの？
あれ？言ってる事、矛盾してる……？おかしいな……」
ぶつぶつ独り言みたいに呟きながら
ばたばたと玄関で靴を脱ぎ捨てて
「お邪魔しまーす」
「え、ちょっと……待って！」
部屋に入り込んだソクジンの後を追えば
「キッチン借りるねー」
ばばばっとコートにキャップ
それに荷物を投げ置いて
エプロン姿のソクジンが
スーパーの袋をがさがさと
ご機嫌にキッチンに立ってた
「あ、あの……」
呆然とリビングに立ち尽くす
「もう、起きてても平気なの？」
はぁ って小さい溜め息をついて
カウンターに手をついたソクジン
じっと見つめる目は真剣で
「うん……」
そう小さく頷けば
「薬飲んだの？ご飯は食べた？」
「ま……まだ……」
起きてから何も口にしてないし
薬だって、存在すら忘れてた
「……まったく……
じゃ、来た甲斐があったね」
呆れたようにソクジンが笑った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1008人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：LINK | 作成日時：2017年11月24日 22時
