『第29話!血染めの裏切り(3)』 ページ32
御主人の視線がこちらへ向く。マズい…マズいぞ。
「ジョジョ…きみの手で手錠をかけて欲しい。七年間の付き合いで」
「分かった。」
ジョースターさんがディオに手錠をかけにかかる。私はというと、近寄ってディオの目を彼が気になる程度にじーっと見つめるという、非常に地味な嫌がらせを決行している。
…流石に彼等の七年もの歳月に水を差すことは出来ない。私もそこまで野暮じゃあない。…そう信じたい。
「ジョースターさん…気をつけなせぇ!」
ホラホラ…スッピーもそう言ってるぜ。
「ジョジョ…人間てのは、能力に限界があるな……」
ディオが語り出した。しかも私の記憶の限り、原作と違う所はない。
これはマズいぞ、非常にマズい。
『坊ちゃん……手を止めなさるな。』
ディオに手錠をかけないでいるジョースターさんに、思わず口がでる。水を差すことはできない、だがまどろっこしい…!
「おれが短い人生で学んだことは、人間は策を弄すれば弄するほど、予期せぬ事態で策が崩れ去るってことだ!……人間を超えるものにならねばな……」
『坊ちゃん…ッ!はやく、はやくはやくはやく!はやくしないとッ…手遅れになるッ!!!』
「A…?急にどう……ッ?!」
マズい…マズいマズいマズいマズい………!!
このままじゃあ…!
しかもやつはいつの間にか私から距離をとっていた。しまった、警戒されてる。
やつにとっての2、3歩。それは、私にとって4、5歩。間に合うか…?
「
『ジョースターさんッ!』
「あぶないッーーーッジョースターさんッ!」
ギプスをも破り、やつは隠し持ってたナイフを取り出す。ジョースターさんは石仮面に動揺している…!?
視界の端に御主人が見えた。守りたい。あれは唯一、私だけが知っている未来だ。私なら、私なら!
「おれは人間を超越するッ!」
射殺しろと警官達が叫ぶ。
射殺しろだ?遅いね、私だってもう動いてる!
女だって甘ちゃんだからって!やるときゃあやらねばならねぇんだッ!!!!
「ジョジョ、おまえの血でだァーーーッ!」
『痛みなんざッ…届けッチクショォォーーッ!』
体のどこでもいい、私がクッションになって御主人の傷を浅くさせる!
ディオ、そっちが7年間欺いた相手を殺そうというなら……私は2年間慕った相手を守るんだッ!
『第30話!血染めの裏切り(4)※表現注意』→←『第28話!血染めの裏切り(2)』
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さむわん(プロフ) - こばんさん» あなや…感無量です、そこまで見ていただけるなんて…!油断してるとここの夢主はバブみとか言い出してしまいますからご注意なのですよ…… (2017年4月17日 1時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
こばん(プロフ) - すごく面白いです!シリアスのシーンにIQ2(ディスってないですw)のセリフをわんさか盛り込むところがめちゃくちゃ面白くてほんとに好きです 笑今後も更新を楽しみにお待ちしております!応援してます! (2017年4月16日 13時) (レス) id: d99ba419e7 (このIDを非表示/違反報告)
さむわん(プロフ) - ミコさん» ありがとうございます…ありがとうございます……(語彙力の消滅) (2017年4月12日 22時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
ミコ - 最高です( ´,_ゝ`)<説明不要 (2017年4月9日 13時) (レス) id: c278301869 (このIDを非表示/違反報告)
さむわん(プロフ) - jojo悪大好き系女子(???????)?さん» ブッ倒れる程嬉しいです…ありがとうございます……!! (2017年4月4日 13時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さむわん | 作成日時:2017年2月27日 21時