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山道をどんどんと登っていく今市くん。サンダルでこんな足場の悪い道をよく登れるなと感心していると、不意に後ろを振り返った今市くんがこちらに手を差し出してきた。
私が不思議に思い、今市君の顔と差し出された手を交互に見つめていると彼はふふっと小さく笑った。
隆二「そこ段差あるから。気をつけて」
そう言って差し出された手が更にこちらへと近づけられた。
男らしいというよりも綺麗なその手をドキドキしながら取ると、今市くんは繋がれた手に力を入れ私を引っ張ってくれた。
やばい。ドキドキが止まらない。
今市くんこそ、まさにジェントルマンだった。
隆二｢…あ、ごめん、いきなり」
『.....ううん、全然』
ふと目が合ってバツが悪そうに逸らされた視線と離された手に何故だか残念な気持ちになった。
それから膝丈ほどの草むらを掻き分け抜けると、透き通った水が流れる小川に辿り着いた。
そこで見た光景に思わず感嘆の声が洩れる。
隆二「すごいよね、ここ」
『うん、すごい…。
私、初めて見た』
俺も。手に持った懐中時計の光を消しそう言った今市くんから再び視線を前に戻すと、その神秘的な光景に再び目を奪われた。
真っ暗なはずの山の小川を照らす沢山の光。
こんなところに連れてこられたらどんな女の子でもきっと彼に惚れてしまうだろう。
よいしょと小さく声を出し、草むらに座り込んだ今市君の隣に同じ様にしゃがみこんだ。
どれだけ見ていても飽きない程にその光景は美しかった。
それからどれだけの時間が経っただろう。
1匹の蛍が今市くんの肩に止まって、私がそちらに顔を向けるとキョトンとした表情の今市くんと目が合った。
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- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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葵(プロフ) - なつまつりさん» コメントありがとうございます！共感のお言葉嬉しいです(*^^*)更新は遅いのですが良かったらこれからも見てやってくださいm(_ _)m (2019年10月3日 20時) (
レス) id: 8a8cdb1742 (このIDを非表示/違反報告)
なつまつり(プロフ) - 初めてコメントします。EXILEさんのSummer time love！私も青春真っ盛りの高校時代に良く聴いていました。お話が曲にピッタリで、私も夏が好きなのでとても楽しいです。 (2019年9月29日 23時) (レス) id: f5235ef8fc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - さこさん» さこさんありがとうございます(；＿；)！これからもどちらもよろしくお願いします( ´ ▽ ` ) (2019年9月7日 9時) (レス) id: ea5accdc2b (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - LINE＠楽しかったです(^^)9日から〜のLINE@も楽しみにしてます(^^)このお話の続きも楽しみにしてます(^^) (2019年9月6日 22時) (レス) id: d95e73f21b (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - atokさん» 実はそうなんです(._.) (2019年5月23日 8時) (レス) id: ea5accdc2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵
| 作成日時：2019年4月1日 22時
