ラストサマー

2 ページ2

.




『で、頼みって何？』


リコ｢もうそんな怖い顔しないでよお〜！別にAに取ってすっごく悪いことではないと思うよ？｣


『はいはい、で、なに？』




これ、リコの毎回の決まり文句。
Aにも悪い話じゃないと思うよ〜？って言いながら何度も合コンに参加させられたもん。




どうせ、今回もろくなことじゃないに決まってる。






生ビールを飲み干し、したり顔のリコ。ご丁寧につけられたジャーン！という効果音とともに出されたのは二枚のチケットだった。




リコ｢今、超大人気の三代目のチケット取れましたー！｣


『…三代目？』


リコ｢え、Aもしかして知らないの？嘘でしょ｣





信じられない！って言いながら頬に手を当てるリコ。一々オーバーリアクションなんだって。
前から芸能には疎く、超人気のとか話題のとか言われてもいまいちピンと来ない。テレビも殆ど見ないし。





リコ｢本当は別の子と良く予定だったんだけど、行けなくなっちゃって。お金はいいから一緒に行こうよお｣


要は代打ってことね。



『...めんどいなあ』



リコ｢そう言わずに〜！もうアリーナで拝めることは無いかもしれないんだよ！？｣





いや、そう言われても...。そもそもライブに行ったことなんて無いから会場の規模とかよくわからないし。




リコ｢それに、このグループのボーカル、今市隆二がやってるんだよ。｣


『今市隆二...？...ああ。同級生の？そうなんだ。人気あるんだ』


リコ｢人気あるなんてもんじゃないよ！｣



リコは鼻息を荒くして言った。




それでも興味が無いから他の子と行きなって断るとAとじゃないと嫌なの〜って駄々をこねる始末。
こうして、仕方なく今回もリコのお願いを聞き入れることとなった。





.

3→←1

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す