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終演へ ページ14
久し振りに乗る翔の車
私が乗ってはいけない車
こんな思いをするなら
白黒はっきりさせないで
フェイドアウトみたいな感じで
お互い上司と部下に戻るべきだった
私は雅紀だけを見ていればよかった
なのに
心のどこかで
というより私の体が
翔を求めている
早く抱いてほしいって
体の一部がうずいている
どうしてだろう
雅紀は週に1〜2回は私を求めてくる
結婚して子供を産んでも
手抜きで雅紀だけイケたらいいって
そんな抱き方をしない
体も心も愛されてる実感がわく
欲求不満でもないのに
雅紀で満足してないないわけでもないのに
翔に抱かれたい
愛してるって言われながら
快楽の海に溺れたい
翔
「A？何考えてる？」
運転中の翔が突然私の手を左手で
握って声をかけてきた
「あ うん………」
ほらまた これしか出てこない
翔
「やめた」
え？やめたって？
ご飯食べに行くのをやめたの？
それともやっぱり私達の関係に
終止符をうつの？
これが望んだ結果だったくせに
未練？執着？愛情？
もう何が何だかわからない感情が
私を支配して
気づけば近くのコンビニに車をとめて
翔だけが降りていて
私は溢れる涙が止まらなくて
気づけば翔が車に戻ってきて
車を会社方向に走らせた
もう二人の時間は終わるんだ
涙が止まらなくて
前を見ることも出来なくて
最後は笑顔にならなきゃ
涙よとまれ
そう念じる事しか出来なかった
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作者名：ゆふり232425 | 作成日時：2017年8月20日 15時
