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離れたくない-雅紀 ページ28
どんなに考えても
どうしたらいいかなんてわからなくて
途方にくれていた
部屋に帰る勇気もなくて
ずっとロビーのソファーに
何をするわけでもなく座っていたら
A
「こんなとこにいたんだ
全然帰ってこないから心配したよ」
浴衣に上着を羽織ったAが
ちょっと拗ねた顔で駆け寄ってきた
A
「お土産みてたの？
何かいいのあった？あ ビール飲む？」
隣に座ったAを
場所もわきまえずに抱き締めた
A
「ちょっと雅紀 どうしたの？」
「ねえ 何処にもいかないよね」
A
「いかないよー どうして？」
「絶対だからね 絶対何処にも
行かないでよ」
A
「何いってるの？
っていうか雅紀冷たい
風邪引いちゃうよ 部屋戻ろう
お茶いれてあげるから」
Aが自然に俺の手を繋いで
部屋に戻ろうとする
なあ
それは今だけの演技？
心はしょおってやつの事考えてる？
それとも俺を心配してくれてるの？
A
言ってくれよ
俺だけだよ
死ぬまで一緒だよって
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作者名：ゆふり232425 | 作成日時：2017年1月16日 8時
