ページ ページ8
os side______
エレノア家がパーティーを開くらしいという一方を
潜入任務中のチーノからもらった。
国王候補の妹であったA様が目を覚まし、
順調に体調を回復していることから祝いのパーティーを開くとのことだ。
チーノからの報告を聞く限りでは
A様が記憶喪失になり、その境遇をうまく利用して
両親は態度を一変させ、ルミエール国の王族の中で一泡吹かせてるとかなんとか。
さすが、王族の中で1番権力と歴史を持つエレノア一族だからこそ
しぶとく生きていくんだろう。
tn「パーティ、誰に行かせるん？」
「そうだねぇ…。俺とトントンは確実に行かなきゃいけなくなるかなぁ。」
エレノア家主催のパーティーとなれば確実にルミエール国の現国王も参加する。
となれば我々国からもそれなりにメンツを固めていかなければならない。
いずれ友好的な関係を築くとなればなおさら、他の国を優位に立たせてはいけない。
社交界って華やかだけど、そういう腹の探り合いがほんま疲れるんよな。
なんて言ってしまったら外交官として失格なんだけれども。
この国を強くしていくために、仲間を守るために、国民をより良い方向に導くために、
俺は社交界へ足を運ぶ。
「うーーーーーん、悩むめう。」
眉間に皺を寄せうなっていると目の前から
さっきまでいなかったはずの人の声がした。
ut「僕も行かせてもらえませんかねぇ。」
にやりと笑う彼、鬱は第3部隊の隊長。チーノの直々の上司である。
tn「なんやお前、書類片付いてへんやろ。却下。」
ut「あぁん、とんちちゅめたい。」
tn「黙れ」
むくれる大先生と鬼の角を生やすトントン。
まぁ、社交界での彼は悔しいが一番輝いている。
頭を使う外交といった面では不安な部分が大きいが、
人の扱い方や人との接し方に関しては幹部の中でも
頭1つ抜けて優れている。
だから多くの女性を泣かせているんやろうけど(ぐうクズ)
「まぁ、大先生は必要かな。加えて護衛で1人は必要。」
ut「ショッピ君でも連れて行けばいいんやない。」
「嫌な顔されそうだけど、それが妥当かな。」
tn「じゃあ決まりやな」
なかなか社交界に顔をだすことのなかった
エレノア家の長女が来るということで他の国の幹部たちも
浮足経っているに違いない。
かくいう俺も初めてお目にかかるわけだから
楽しみでないと言えばうそになる。
さて、準備をしなければ。
—-✄———-✄———-✄—-
鬱/大先生(25)
第3部隊 隊長
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Loulou | 作成日時：2022年9月22日 21時
