【wrwrd!】その少女、悪魔 (ページ3)

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その少女、妹？ページ3

zm side

驚いた声を上げるトントンを横目に挨拶をするA。

「なんや、言うて無かったか？」

「聞いとらんわボケェ！」

ゲラゲラと笑い続けるシッマをトントンが軽く叩き、Aに問いただす。

「おま……俺らのこと知ってたんか！？」

「うーん、全然知らんかったけど、ゾムさんがスプラ教えてくれや～って言うから、ええよーって。」

嘘はついてないからセーフやろ。動画出すでとも言ったし。

「ぽんずは動画出ること知っとったんか？」

「うん、せやから予習しとこ～と思って調べたらめっちゃ人気で驚いたんですよ～」

まだトントンは文句がありそうやったけど、ぐっと呑み込んで話を進めてくれる。

「ほんま呑気やなお前は…えー、で、ぽんずが教えてくれると。」

「ああ、せやったせやった。ということでよろしくお願いしますー。」

「なんやぽんず、ゾムより上手いんか！昔ゾムに勝てん～って泣いとったんにか！」

そういや前に手加減せずにゲームでボコボコにしてトントンに怒られたこともあったか。
懐かしいなあと思いながらぼーっとしているとAが怒りだす。

「泣いてないですー！それに今回やって動画みて割りと見るに堪えんから教えるんですからね！」

ぐうの音も出ない。

「えー、ぽんずの機嫌がこれ以上悪うならんうちに始めたいと思いま～す！」

こうしてスプラトゥーン2講座が始まる。

「ローラーは轢くだけやなくて振って潰すんも大事なんです！ジャンプしながらやと範囲も変わって～」

楽しそうに話すAに結構感心してしまう。
はえー、ゲーム上手なったんやな～。

一通り教えて貰ったところでナワバリバトルに移行する。
今回は一緒にやってみるということやったけど…

「え、これ同じチームやないん？」

「あ、ほんまや！ぽんず相手やんけ！」

なんと、同じチームになれるわけではないらしいのだ。

「はえーマジか、お手柔らかにお願いします…」

「何言うとるんですかゾムさん！」

「私が手加減するわけないやないですか～」

ああ、Aの黒い笑顔が目に浮かぶ。
アイツめっちゃ根に持つんよなぁ…。
言うてアイツが俺をボコボコに出来るわけないやろ！とこの時には思っていた。

「一度も殺せてへんやんゾムwww」

「はえー、こういうの得意やったんかぽんずは」

なんと、覚えているだけでも4回殺される羽目になった。

「ゾムさんに勝てて満足です～」

そう言って笑う此奴は、真っ白な悪魔のようだった。