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目が覚めたらベッドに寝ていた。
・・・ゆうべ、飲み過ぎた。
篤人が帰って来て、嬉しくて飲み過ぎた？
重い頭で起き上がると洗面所へ行き、とりあえず顔を洗って歯を磨く。
最悪。
ゆうべ、お風呂にも入らず、それどころか、顔も洗わずに寝てしまった。
てか、途中から記憶がなくて、どうやってベッドに行ったかすら覚えていない。
歯ブラシをくわえたまま、ふと横の棚を見ると、ゆうべ篤人に出したグラスに、見慣れない歯ブラシが立ててあった。
「えっっ？」
慌ててリビングのドアを開けると、朝の光が溢れる部屋に、サラ・ヴォーンが流れている。
そして、ソファーの背もたれの向こうから手が上がり、ヒラヒラと振られる。
「酔っぱらいが起きて来た」
篤人の声がした。
向こう側へ回り込むと、篤人が横になってゲームをしている。
身体に掛けてあるのは、寝室に置いていたはずのブランケット。
あ、それ借りた、と言って、やっと篤人は私を見た。
「おはよ。なに？そのポカン顔」
私のポカン顔を、ひとしきり笑ってから(失礼よ)、篤人は勝手に泊まったことを詫びて、
「とりあえず、言い訳さして？」と、言った。
「ここ、オートロックじゃないからさ、Aの鍵、探したけど見つかんないし、ドアの鍵、締めないで帰れないし」
それよりも！
「…私、全然記憶がないんだけど」
ああ、と篤人は少しニヤッと笑って、
「ゆうべのAは〜」と、話し出した。
ゆうべ私は、仕事が一段落した事、篤人の言った事を考えていた事、さみしくて篤人に会いたかったと言った事、そんな事を彼に話したらしい。
そして、酔って泣いた私がそのまま眠ってしまったから、ベッドへ運んだ。ブランケットを持って来て、ここで眠った。
「ま、大体そんな感じ」と、
篤人は言った。
ゆうべの私。酷すぎる・・。
「…ありがとう、ごめんね。寒くなかった？」
「ん、平気。 あ、あれはあのまま洗面所に置いといて？」
「…いや、それは…」
「…Aさ、いつもあんなに飲むの？」
「まさかっ！」
「どこら辺まで覚えてるの？」
「……レポート書き終わった話？」
「あとは本当に覚えてないの？」
「…うん」
「全然？」
「…全然」
「全く？」
「全く」
ニヤニヤしている篤人を横目に時計を見ると、午前11時になろうという時間。
篤人に何か食べさせないと。
昨日買っておいたベーグルでサンドイッチでも作る？
レトルトの野菜スープでも出す？
料理をもっとやっておけば良かったと、後悔した。
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馨子(プロフ) - さゆさん» さゆ様、初めまして。ｺﾒﾝﾄありがとうございます。こちらのお話は、半年近く前に一応完結しているのですが、私もたまに、あのふたり、今頃どうしているかなと考えたりします。楽しんで頂けたようで良かったです。今後も宜しくお願い致します。 (2014年5月1日 15時) (
レス) id: f72e0ba777 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - すごく面白かったです。素敵な作品をありがとうございました。キュンキュンきて、もう終わっちゃったーと残念です。続きが読みたくてたまらないです(笑) (2014年5月1日 14時) (レス) id: 6fd6da2112 (このIDを非表示/違反報告)
馨子(プロフ) - ManAさん» ManA様、いつもありがとうございます。楽しんで頂けて良かったです。嬉しいです。新作も頑張ります！ (2013年12月3日 2時) (レス) id: b44ca2bc26 (このIDを非表示/違反報告)
ManA(プロフ) - 最後まですごく楽しく読ませていただきました！本当にｷｭﾝｷｭﾝでした笑笑また新しく更新されるの楽しみにしてます☆ (2013年12月3日 0時) (レス) id: 669658a306 (このIDを非表示/違反報告)
馨子(プロフ) - りくさん» りく様、ｺﾒﾝﾄありがとうございます。最後までお読み頂いた事、感謝致します。今日の試合はご覧になりました？篤人さんが出なかったので少々消化不良気味ですが、勝ったので良しと致しましょう。新作、頑張ります。またのお越しをお待ち致しております。 (2013年11月20日 14時) (レス) id: b44ca2bc26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：馨子
| 作成日時：2013年10月17日 17時
