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「ありがとうございました」

「いえ。こちらこそすみません、今思えば無理矢理帰らせてしまって…。
お礼といってはなんですが、またうちに来て下さい。
割引しますんで」


伊野尾さんはにっこりと微笑む。
その吸い込まれそうな黒い瞳にAは思わず頷いてしまう。


「はい。時間があったら行きますね」

「良かった。では、おやすみなさい」

「おやすみなさい…」


伊野尾さんは私がドアを閉めるまで笑顔で手を振っていた。
もう、今日は寝てしまおう…。

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作者名:白雪姫 | 作成日時:2016年8月18日 16時

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